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日常Ⅳ:Vol6



ーーチュンチュン。



「...。」



目を覚まし、意識を取り戻した竜司、



いつも寝ているベッド、見慣れた自室、



耳からは、鳥の鳴く声が聞こえ、

カーテンからは朝日がわずかな

隙間から差し込んできている。



現在時刻は、AM6:01、



元の現実世界へと戻ってきた。



「寝る...。」



どうやら、まだ睡眠が足りないらしい。



竜司は、二度寝する事を、寝ぼけ眼の状態で、

一寸のブレもなく、決心した。



現実では、遅くまでかかった案件で、

残業して、肉体的な疲労の蓄積も

はなはだしい。



そして、今日から2日間、貴重な週末である。



日頃から不足気味な睡眠欲を

ここぞとばかりに満たしたい。



夢の影響で、正直、寝た気がしないのだ。



寝ても覚めても、ずっと起きている感覚だ。



現実の肉体は休めているかもしれないが、

これは、竜司の気持ち的には、やはり

しっかりとした休養をしたい。



ミッションを終えたばかりだから、

流石に、二度寝しても、またすぐに

駆り出される事はないだろう。



「やれやれ...。」



竜司は、先の夢で、あの少年に

振り回された事を思い出し、

ため息まじりの言葉を漏らす。



やっと解放され、これで安眠できる。



もう一度、竜司は、瞼を閉じて、寝ようとする、



その時だった。



ーーオーハー!!



やまびこの様な声が、竜司の脳内に響き渡った。



ーーあーさーだーよー!!



迷惑甚だしい、モーニングコールだ。



「...おやすみ。」



竜司は、聞かなかった事にして、

そのままダンマリ睡眠を決め込む。



ーーゾーナー!!



「言っておくが、なぞなぞは答えないぞ。」



朝の子供の人気番組のコーナーの

なぞなぞ怪人の絡みをしかける、



その年代の人にしかわからないであろう

高度な絡みをしかけてきても、竜司は、

取り合わない。



ーーベッ⚪︎ーだよー!



「だから、とある世代限定の絡みをするな!」



たまらず、竜司は、上半身を起き上がらせた。



これ以上の知らん顔は、読者が

置いていかれてしまうネタを

ぶっ込んでくる可能性がある。



某イケてるテレビ番組の人気コーナーであった

数取団の数の単位を答えさせる内容の様に、

どんなぶっ込みネタを仕掛けてくるのか、



たまったのものではない。



こんな変態じみた変化球を投げてくる

声の主は、いわずもがなである。



「いきなり出てくるのかよ...。」



現実に戻って早々、少年リュウジの登場である。



竜司の安寧の1日は、瞬時に溶けてなくなった。



「はぁ...。」



竜司の不幸は、今になって始まった事ではないが、

現実にまで、及んでくると、今までのレベルが違う。



起床して、2度目のため息を吐く竜司だが、

こうなってしまっては、もう逃げられないので、

ひとまず、顔を洗いに洗面所へと向かう。



ーー今日は何するのー♪



朝からそのハイテンションは、竜司にはキツイ。



「ノープラン。」



本来ならば、寝る以外の選択肢がなかった。



だが、乱入者によって、その計画は無惨にも散った。



竜司は、これからの1日をどう過ごすか、

本当に、何も考えていなかったので、

ぶっきらぼうに、そう答えるしかなかった。



歯を磨きながら、ふと、スマホを片手に取る。



いつも見ているニュースアプリで

ここ最近の出来事をチェックする。



「うん...?」



スクロールしていくと、何やら気になる

ニュースが、竜司の目に留まった。



ーー霊媒師になる為の修行に邪魔だった

40代の女性が⚪︎人容疑で逮捕



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