〜始まりの夜〜
〜序章〜からの続きです。
先に序章を読んでいたほうが楽しめるかと、思うので是非、読んで行ってください。
〜1章〜
-その瞬間_少年(?)の中で、全てが繋がった。----
「…オイ?固まってどうしたんだ?」
黒猫が、男の子のような声で言った。
少年(?)はただ、ちょっと…待って欲しい…。
と、言って黙り込んだ。
(ここが…異世界…?)
少年(?)は状況を整理し、考え込んだ。
「なぁ、ホントに大丈夫か?腹壊したか?」
「あぁ…うん。だんだん理解してきた。」
「…?」黒猫が首をかしげる。
「黒猫さん?今度は僕が質問してもいい?」
「ん…いいけど…。」
心配そうに黒猫が返事をする。
「心配させてごめん…僕は大丈夫だから。」
「うん…分かった。」
どうやら、分かってくれたようだ。
「じゃあ、質問していくね。」
少年(?)が質問を始める。
「ここはどこですか?」
「第3世界アルディアのアルタス草原だ!」
(なるほど。ここは第3世界なのか…。)
「君はどうやって喋ってるの?」
「えぇと…たしか、音魔法のコールだ!」
(魔法があるのか…!)
「じゃあ、他にどんな魔法があるのかな?」
「えっと…ちょっと思い出させてくれ……たしか、母ちゃんの話だと、炎、水、雷、土、風、氷、光、影、闇、…と無属性魔法だ!ちなみに、コールは無属性だぞ!」
(だいたい、ゲームと同じ感じかな?だとすると…)
「種族はどれくらいいるのかな?」
「いっぱいいるぞ!例えば、お前みたいな人類種のヤツだと、エルフ族やドワーフ族、人魚族とかだ!お前は多分、1番多い種族の自由族に入るな!」
(やっぱり、王道な種族はいるか…!それにしても、人間が自由族か…かっこいいもんだな…。)
その後、約30分にわたって質問(尋問)は続いた。
日は沈みかけている。
「ありがとう。おかげでこの世界について、色々分かったよ。」
「つかれた…ケドこっちも色々分かったぞ!」
「…?」
「お前サン、多分、異世界人だろ!」
相変わらず幼い男の子のような声で言う。
「異世界人……そう…だね。よく分かったね。」
「母ちゃんの話だと、昔、お前サンみたいなのが召喚されたコトがあったらしいんだ!」
(僕以外にもいたのか…。まぁ、驚くことでもないか、この世界で生きていればいつか会うことができるかな…?)
「お前サン、これからどうするんだ?」
焚き火にあたりながら黒猫が言う、
「これから…か…、とりあえず、そこの道をひたすら歩くしかないかな…。」
黒猫に教えてもらった、木に実っていた、アルタスの実をかじりながら言う。
「そっか…。」
少し寂しげに言う。
「そういえば、黒猫さん、黒猫さんの名前は?」
「オレの名前は、ルナだ。」
(月の女神か…ふっ…男の子なのにな…)
少年(?)は少し面白いなと思った。
「なぁ、お前サンの名前、オレが決めてもいいか?」
(名前…か…、まぁ…別に思い出せないし、だいたい誰かに決めてもらうものだしな…。)
「うん…。いいよ。」
「やったぁ!う〜ん……そうだなぁ…せっかくなら、オレと共通点があったほうがいいもんな…。」
何やら色々と悩んでくれている様子。
「う〜ん…なぁ、お前サン、何か好きなものとかないのか?」
(好きなもの…?)
そう思った時、何故か、蒼くどこまでも続く空に浮かぶ純白の雲が少年(?)の脳裏を過ぎった。
「雲…かな…?」
「雲か〜…じゃあ、無難にシロ、とかどうだ?」
(シロ…!悪くは…ない…かな?)
「良い…と思う。」
「じゃあ、決まりだナ!」
次の瞬間、自分の左腕が強く光った。
「なっ…何だ…!?」
シロは動揺する。
「ヘヘッ!成功だ!」
ルナも同じように左前脚が光る。
「これで、オレとお前サンは契約が成立した!」
「契…約…?」
「オレ、決めたんだお前サンと一緒に行くってな!」
「一緒に…行く…?」
「ああ、実はオレ、外の世界を見て回りたかったんだ!いろんなヤツ、いろんな食べ物、いろんな国を回って、もっとこの世界について知りたいんだ!」
(僕としては、この世界についてまだ、知らないことも多いから、願ったり叶ったりだけど…。)
「本当にいいの?良く分からない存在の、異世界人の僕なんかと一緒で…?」
「まぁ…、勘…だけどな、なんとなくだけど、オレにはお前が1番相性が良い気がするんだ〜。」
シロにも何故かそんな気がした…。
「えっと…じゃあ、僕で良ければ。よろしく、ルナ!」
「ああ、よろしくな、シロ!」
大きな手と小さな手が、静かに合わさった。
最後の枝が燃え尽きて、小さな灯りは
月夜に照らされ密かに息を引き取った。
今回も、中々恥ずかしいかんじですね〜。w
来週とか言ってたけど、その日のうちでしたね。w
なんか、結構、小説作るのハマっちゃいそうだなと思いました。
今回も、読んで頂き、本当にありがとうございます。
1章で、少年(?)→シロになって、黒猫→ルナになりました。次回から、シロとルナの表記になってると思いますので、よろしくおねがいします。
さて、次回の内容ですが、とりあえず、朝起きて、
旅に出発します。そこまでしか、考えてないので色々考えておきたいと思います。
本当に読んで頂いてありがとうございました。
それではまた次回(^_^)/~