表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
十二戦記  作者: 桜川かなと
1/1

古い巻物

「ん?」


 私は大学の研究室に新しく発見された巻物を読んでいた。

 私、宙恵は文学部大学院一年生だ。人よりも多少オタクなのかもしれない。

 いろんなライトノベルや、アニメと出会ってから、当然ながら勉学より真面目に取り組んでいきてきた。

 

 さて、話は脱線したが、その日、私は研究室で解読に勤しんでいた。

 正確にはめんどくさくなって、ライトノベルを読んで休憩という名のオタク活動に勤めていた。


 で。


 事件はその後起こった。

 私は一つの物語を見つけた。なにぶん遠い昔の話の物語だ。一種の昔の人が想像したSF小説みたいなものだろう。


 「12干支物語?」

 

 霞んでいるのでかろうじて読めるが、ものすごく目を凝らさないといけない。研究なので読まねばなるまい。苦手な古文の知識をフル活用していく。


 昔々。在る年の暮れのこと。動物たちのところに元日挨拶に来るよう伝え、

 「一番早くきたものから一番ずつ、順番にその年の王にしてあげよう」

 そのことを聞いた動物たちは大騒ぎ。自分こそ一番乗りでたどり着こうと張り切って正月を待った。

 そして順番にネズミ、ウシ、トラ、ウサギ、龍、ヘビ、ウマ、ヒツジ、サル、トリ、イヌ、亥、がやって来て一年ずつ王になった。


 ここまでは現代に伝わっている物語とあまり大差がない。だが読み進めるうちに続きが在ることに気がついた。


 十二頭の動物が一年ずつ王になってから。だんだん王の地位を我が物にしようとみんな思い始めた。

そして、龍が王になった時、事が動く。王の地位を自分の物にする為、残りの十一頭が謀反を起こしたのだ。

また、龍も永遠に地位を譲らないように動いた。神から王のみに許された聖杯を求め争われた。いわゆる聖杯戦争で在る。この戦争は続く為、人々の間ではこう呼ばれた。十二戦記と。


……うーん。よく在るネタだが。この古い書物は本当は最近書き上げられたものなのかと疑問に思う内容だ。

 剣、槍、弓、鎧、爪、呪術。

 突っ込みたいところを苦笑しつつ読み進めていく。

 この動物達は力をつける為、己を磨き、いる筈もない穢れと呼ばれる化け物よ戦いつつ、それぞれで闘っているらしい。御苦労なこった。

 

 「ふぁ……」

 

 眠くなってくる。

 地面の形を変えたりする兎とか、振りかざせば風圧で山を吹っ飛ばす牛とか。

 時空を操る龍とかチートすぎるだろ……


 鳥のやつに物語が変わり……


 「お?」


 思わす声をあげた。鳥のページが真っ白なのだ。

 

 「なんだ?」


 そう呟いたのを最後に俺の意識はなくなっていった。まさかこれがあの物語の馬鹿げた世界だとは思わないだろう。


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ