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あの彼方彼の国へ「旧」  作者: カゲミヤ
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Peace/Raging

第一部「Peace/Raging」

2020年、ある月。


――科学の発展により無限機関が開発された近代国家、スミモト――


…時空転移動する電車に乗ってお出かけ中のあたしは、


きっと世界一退屈な奴だ。

最近つまらないったらありゃしない。

科学が開発されすぎたせいだぜ。

空に目をやれば

月への移住・基地運用が可能になり、

一部のやつが囃し立てていた宇宙人の噂も

ぱったりと失せた。

残る他惑星もきっとこの調子で

攻略されていくのだろう。

地に目すれば

電車賃やバス代がどら焼き並の価格になったのは万々歳だが、

ハイジャックやら衝突事故やらが途端に切れた。


安全なのは確かに良き事だ。

だが映画などのフィクション世界に於いて

それでどれだけのスリルが過去の遺物と化した事か…

アクション物が好みなあたしにとっては

メインの肉料理に掛けるソースくらい重要なことなんだ。

決して和風おろしなんぞは乗せてはならんのだ

…昨日は肉だったな、牛。

……そういや昨日肉に何掛けたっけ?



うーん。

「つまらないことばかり考えていると老けますよ」

「うるさいね、どう考えたって老けるやつァ老けんのよ」

彼女の名は訪方ミサゴ。

日本人にしては珍しい赤毛の持ち主。そんだけ。

こいつのせいであたしが全国一周ツアーにつれてかれることになった訳だ。


鈍色の乗客たちを尻目に、これから泊まる先の事を考えてみる事にした。

ここはトーホクの内陸部、

最初の目的地はここから十数キロ先だ。

古ぼけた宿なんて「今時」物好きしか泊まらんぞ。



待てよ、


資料によれば、元高級料亭の味付け係がいるそうな。

これは料理に期待が持てるかもしれん。

あわよくば肉料理も!


そんな淡い思いを抱きながら

――私は少しばかり退屈を紛らわせる事に成功した。

はじめての作品となります。

よければ次回もお楽しみください。

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