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春夏秋冬の月  作者: myu-myu-
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4-9

いつもと同じ道を歩いているのになぜか懐かしさを感じる。


月は街灯よりも明るく輝いていて、空に絵が映っているように幻想的に思えた。


右手にほんわりと柔らかい感触がした。


彼女は言う。


「じゃあ、私達の距離はどのくらい?私達、隣同士を歩いてるけど、実際は遠い場所にあったりする?」


化粧っ気のない笑顔をこちらに向けて、彼女はいたずらな表情をみせる。


僕はその答えを用意していた。ずっと伝えたかったんだ。


しかし、彼女は僕が口を開こうとすると、前に向き直ってしまった。


そして繋いでいる手をにぎにぎと遊ぶみたいにしてみたり、鍵盤の上を歩くみたいに僕の手の甲を指で弾いた。


「なんか、うきうきしてるね」


僕は感じたままに言った。


「久しぶりなんだもん」


次はつないだ手を離したかと思うと、僕の親指をつまむみたいに触った。爪の形を指で探るみたいにしている。


「愛菜ちゃん、言わなきゃいけないことがあるんだ」


「どうしたの?」


僕は月の光を反射してキラキラ光る瞳から目を逸らした。


それから僕は勇気を振り絞って言った。



目が覚めた。


眩しい朝日が斜めにそそいで部屋を明るくしている。今日は夜まで、雲もない快晴になるらしい。


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