プロローグ
強い日光が涼麻の肌をジリジリと焼き付ける。涼麻の頬から汗がポツリポツリと滴り落ちていく。この汗は暑さからではなく、間違いなく冷や汗であろう。今まで付き合ってきた彼女、高森麻耶が帰らぬ人となったのである。麻耶は、いつしか正体不明のウイルスに感染し、衛生完備の密閉空間に隔離されていた。治法もなければ無論、薬もなにもない。あとはただただ死を待つだけの状態であったのだ。それがついさっき、現実となったのである。
「なんで麻耶だけがこんなに辛い思いをしなければならないのか・・・」
涼麻は何度も何度も心の中でそう言い放った。
涼麻はすぐに行動に出た。何度も何度も政府に原因突き止めを請願し、何度も何度も頭を下げた。だがおかしなことに、政府はその請求に、ちっとも反応してくれないのだ。なにかがおかしい。
「なぜだ。なぜ協力もしようとしてくれないんだ。国民が死んだんだぞ?なにか隠蔽でもしているのか?」
涼麻はそう思った。だが彼は諦めなかった。
「国がここまで動いてくれない原因は必ずなにかがある。絶対にそれを突き止めて、ウイルスの正体は俺が突き止める。」そう決心したのであった。
だが、そう簡単にできるものではない。そもそも、このウイルスがどこで生まれたものなのか、検討もつかなかった。涼麻は記憶の糸を必死に辿った。すると、以前麻耶が、メキシコに家族旅行に行ったことを言ってたことを思い出した。それが関係しているのかどうかは分からない。ただ、今、涼麻にできることはこれしかない。”メキシコに行く”事以外には、今できることはなかったのである。実際、それがウイルスに直接関係しているのかはわからない。ただ、日本での感染者は麻耶以外にはいないし、なによりも、麻耶の死に対する動揺とか焦りの気持ちのほうが勝って、体が勝手に動いてしまったのである。気づけばもうメキシコ行きの飛行機の中。機内の中で涼麻は、行く前にそもそもメキシコに同様のウイルス感染者がいるのかどうかを調べておくべきだったと後悔の念を少し抱きつつ、ウイルスの根源を探る、危険で長い旅に出かけるのであった。
うもタケです!今回から、初めて小説を書かせていただだきます!
文章力が全然なくて、最初はつまらないかもしれませんが、僕なりにどんどん展開させていくつもりです。是非、温かい目で見て、コメント(厳しいコメント大歓迎)
や評価してくれたらありがたいです!がんばります!