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旧・病みパで始める終焉物語(エンドシナリオ)  作者: 紅暮
第1章 はじめてのおつかい
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パン屋との別れ……

「正直めんどうだが明日からの予定を説明する」


「めんどうって……」


「明日からはユニという村を目指す」


「え? あの村に行くの?」


「文句があるならここで死ぬか?」


「いいえ、ありませんよ。ええありませんとも」


「どんな村なんだ?」


「小規模な村で、住人のほとんどが中性的らしい」


「中性的?」


「顔や体格が男女問わず中性的だそうだ。あと不老長寿らしいな」


「へー、へんなの」


「ちなみにお前みたいなやつもいるぞ」


「は?」


「体が男でも中身が女みたいなやつとか、その逆とか」


「うるせぇ、俺は男だ」


「話を戻すと、今回の対象者は1人だ」


「ちなみに誰ですか?」


「村長だ」


「ああ、あの子か」


「どんな人なの?」


「いい人ですよ」


「極端すぎ」


「そうですね……会ったことはあるんですが、一度だけなのであまり詳しいことは……」


「ユニ村の村長は例に違わず中性的な顔立ちで性別は男。分かりやすくいえばヴェリア、お前みたいな感じだ。ちなみに村を作ったのもやつだ」


「へ~そうなんだ」


「お前たちたいして役にたたんな」


「すみません」


「まあ役にたたないならそれまでというだけだ」


「はあ……」


「まあ詳しい話は向かう途中に話す。向こうに着くにはどのくらいかかる?」


「歩いて3日かな」


「だそうだ。ここからはやっと旅らしくなる……といっても大したことはないと思うがな。説明は以上だ」



※ ※ ※ ※ ※ ※ ※



説明などが終わったので、俺はリビングでゲームをやっていた。


「何やってんだ?」


ディアニスがきた。


「ぽよぽよ」


「なんだそれ?」


「キャラクターがぽよっていう脂肪を消して痩せるゲーム」


「面白そうだな」


「やるか?」


「ああ」


「最初だからお前は難易度激痩せでいいぞ」


「はっ、なめんなよ」



数分後……



「ま、負けた」


「残念だったな。実は激痩せより激太のほうが結果的にいいんだよ」


「てめぇ、だましたな」


「別にだましてないが?」


「もう一回だ」


「いいぞ」



さらに数分後……



「……負けた」


「まあ、そうなるよな」


「うるせえ、もう一回だ」


「いいが、その代わり次負けたら寝ろよ?」


「わあったよ」



そしてさらに数分後……



「また負けた……」


「んじゃ、寝ろ」


「チッ……次は負けねえからな」


次があればな……



※ ※ ※ ※ ※ ※ ※



「んー……」


寝ぼけ眼で時計を見る……


「まだ5時か……」


寝返りを打った……すると……


「ん?」


やはりそこにはイケメソの顔がドアップであった。


ぺチッ……


殴っt……zzz



※ ※ ※ ※ ※ ※ ※



「エルさん今朝はどうしたんですか?」


「なにがだ?」


「今日も頬が赤いですよ……というか嬉しそうですけど?」


「なんでもない」


「そうですか? シラカゼさんは……いつもより不機嫌ですね」


「んなことより今日は……何すんだっけ?」


「「「は?」」」



※ ※ ※ ※ ※ ※ ※



あれから説明(という名の説教)を少し(1時間)して、準備をしているところだ。


「さて、もういいか?」


「いいよ……」


なにをしてるんだこいつは?


「今日でこの店とはさよならか……思い出すと色々あったな……」


「よし、準備ができたら外に出ろ」


「劇薬パンや凶器パンの研究をしたり……そういえば、」


「なに独りでしゃべってんのか知らんが早くしろよ」


「……分かったよ」


しばらく外で待っているとパン屋が出てきた……


「遅いぞ」


「ごめんね」


そう言ってパン屋は店のほうを向いた……


「……」


「おいフレン……」


パン屋を無視して、俺はフレンを呼んだ。


「今まで色々あったけど……」


「やってくれ」


「今までありがとう」


そう言ってパン屋は頭を下げた。そして頭を上げると……


「え? ……」


そしてゆっくりこっちを振り替える。


「あの……僕の店消えたんだけど……」


「まあ、消したからな」


「え? ちょ、ひどくない? 確かにさよならって言ったけどさあ、生き残れたらまた戻ってくるんだよ? なんで消したの?」


「持ってくから」


「……え?」


「お前の店持ってく」


「もうメチャクチャだよ……」

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