1/15
図書室でやるなよぉ…。
キイナside
校舎がオレンジ色に染まる中、
私は図書室の中をただただ呆然としてみていた。
なんでって?
「ぁ…んぁ、る…い…ん、るい…」
「いい声出すねー、カワイイよ。けど黙って。」
「ぁぁ…む…り…んぁ」
「じゃあ、だまらせるしかないっか。」
「んんっ…る…い!」
私の彼氏…津田琉生君。
彼は今、図書室で知らない先輩と一線をこしている。
黙れと言って、キスしている。
こんなのみたくはないけど、今は放心状態でもうどうにもならない。
ただただ、2人を見つめ、
1人我に返り、「さっ、帰るか。」といつもどうり学校を後にした。
気にしていないわけではない。
何も思わないのかと問われれば、考え過ぎていてヤバいのだ。
「私とはキスもそれ以上もしたことないのに、どうして?」とか
「あの告白はニセ告?」とか
「そもそも付き合ってるの?」とかとか…。
もしかしたら、あの彼からの告白は夢?
付き合いだして3日で「今日から帰れない」と言った君の女遊びはいつまで続く?
そんな私は、中森キイナ!フランス人の母と日本人の父とのハーフです。