No RELIEF
私は私が私であることに
耐えられないのです。
すべてを消し去ってしまえたら
どんなに救われるだろうか。
祈りは絶望に似ている。
得られないものに縋って
触れる端から崩れていってしまう。
壊したいんじゃない。
失いたいんじゃない。
ただ救われたいだけなのに。
……救いを求めることは
赦しを請うことに似ていると思う。
穢れにまみれたこの両手。
なにから救われたいのか分からない。
誰に救われたいのかも分かっていない。
ただ綺麗なものに憧れて。
ああ、でも堕としめているのは私なんだ。
触れることすら罪だというのなら
この存在すべてが世界から見放されている。
手垢にまみれた祈りじゃ届かない。
救われたい。救われない。
自分を救えるのは自分だけ、なんて
誰かが言っていたけれど、
私には分からないよ。




