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simane☆Revolution  作者: 櫻木サヱ
島根の日常とDream
7/22

合格からの挑戦

東京で迎えた翌日、わしはドキドキしながらLUNA事務所に向かった。

オーディションの結果が気になって仕方ない。


「桜庭凛さん、合格です」

芦田先生の言葉に、わしの胸はドーンと高鳴った。

「やった……わし、やったんじゃ!」


でも、喜んでる暇はなかった。

今日から早速、研究生としてのレッスンが始まるんじゃ。



レッスン室に入ると、すでに先輩たちが勢揃いしとった。

「桜庭さん、今日からよろしくね」

笑顔の結城かいりが軽く手を振る。

でも、その横には冷たい視線を放つ葵レナの姿も。

「……地方出身か。ダンス大丈夫なん?」

その言葉に、わしの心はギクッとする。

「大丈夫じゃけぇ、見とれよ!」


最初のウォーミングアップから、わしは汗だく。

ダンスのステップも歌も、東京レベルの速さと精密さに圧倒される。

「うわ……全然ついていけん……」

でも、わしは逃げん。


そして、トラブルが起きた。

振り付けの確認中、わしが少し間違えた瞬間、隣の先輩佐伯れいながピシャリと声をあげる。

「桜庭さん、何回言わせるんですか!ちゃんと覚えて!」

その言い方に、他の同期たちもチラチラわしを見る。


わし、思わず反発しそうになった。

「うるさいわ!わし、今やっとるんじゃけぇ!」

でも芦田先生の鋭い視線が飛んできた。

「桜庭!その態度は何じゃ!」


わしは一瞬、心臓が止まるかと思った。

「……す、すんません!」

声を震わせながらも、全力で踊り続けるしかなかった。


レッスン後、汗だくで床に座り込みながら、心の中で呟く。

「……東京、甘くねぇ……でも、逃げんけぇな」

島根のバイク仲間や里奈の顔が浮かぶ。

「わし、絶対やり遂げるけぇ……!」


トラブルで心が折れそうになった瞬間、ほんの少しだけ希望も見えたんじゃ。

「……この壁を越えたら、わし、もっと強くなれるはず」


そう思いながら、わしは深く息を吸い込んだ。

汗と悔しさでびしょ濡れの衣装を握りしめ、次のレッスンに備える。

東京での本格的な戦いは、まだ始まったばかりなんじゃ。

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