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simane☆Revolution  作者: 櫻木サヱ
島根の日常とDream
2/3

プロローグ

夜の空気は、ちょっと湿っとった。

遠くでカエルが鳴き、街灯の明かりに虫が群がる。

島根の田舎町は、夜になると静かすぎて、逆に息苦しい気がするんじゃ。


「なぁ凛、今日も夜ツー行くんか?」

幼なじみの里奈が肩を小突く。

彼女の目ん中には、いつも通りの退屈そうな光。


「行くに決まっとるじゃろ。退屈で死ぬけぇ。」

バイクのエンジンをかけたら、沈んどった夜が一気にうるさくなる。

それがたまらんのんよな。

まるで、この町の“静けぇ”をぶっ壊すみたいで。


橋の上に差し掛かると、風が顔をバシッと叩く。

いつも通りの夜。いつも通りの自分。

――でも、どこかでモヤモヤしとる。

「このままじゃ、わし、ずっとここにおるんか……?」


家に帰ってテレビをつけたら、偶然大型スクリーンで女子アイドルグループLUNAのライブ映像が流れとった。

眩しいライト、笑顔の先輩たち、そしてセンターの神崎悠美……

その笑顔に、心ん中をズキュンと撃たれたんじゃ。


「……わしも、ステージに立ちたいけん……!」


里奈が後ろから、「は? 凛、アホじゃろ?」って笑う。

笑われてもええ。

馬鹿にされてもええ。

島根のヤンキーが東京のアイドルを目指す――

そげな話、バカバカしいに決まっとるけど、わしは本気じゃ。


「見とれよ、わしのSHIMANE☆Revolution!」


島根の夜風が、わしの背中を押した。

ここから、わしの“夢を殴り取る日々”が始まるんじゃ。

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