意気込みとSTEPUP
東京の研究生生活も数週間が経ち、凛の体と心は少しずつ東京に慣れてきた。
今日のレッスンは、大きなステージ前の最終追い込み。
「……絶対にミスらんけぇ!」
わしは心の中で拳を握り、深呼吸する。
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振り付けの確認中、芦田先生が声をかける。
「桜庭、今日は美月とのペアで最終チェックじゃ。互角の動きでお互いを引き上げろ」
美月の目を見ると、挑戦的な光がギラリ。
「桜庭、今日こそ負けんよ」
わしは小さく頷く。
「……わしも、全力でいくけぇな!」
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ステージの端に立つと、昨日よりも動きが正確で、体が自然に反応する。
美月と息を合わせ、互いの動きを感じながら踊る。
「……これじゃ!昨日よりマシじゃ!」
汗だくになりながらも、凛の心は熱く燃える。
途中、少しタイミングがズレる瞬間もあったけど、美月が軽く手を合わせてくれた。
「ここはこう動くと合うよ」
わしは素直に修正し、さらにリズムを掴む。
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通し練習が終わった瞬間、芦田先生が満足げに頷く。
「桜庭、美月、二人とも成長したな。息も合って、動きもキレておる」
わしは息を整えながら、心の中でガッツポーズ。
「……わし、ここまで来たんじゃ……!」
美月も少し微笑んで言った。
「桜庭、今日の動きは文句なしやな」
わしは自然に笑顔がこぼれる。
「……まだまだじゃけど、次も負けんけぇな!」
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夜、寮に戻る道すがら、東京の夜景がきらめく。
「島根での仲間、里奈、美月、みゆ……みんなのおかげで、ここまで来れたんじゃ!」
挫折や努力、友情やライバルとの切磋琢磨――
全てが凛の心を強くし、次の大きなステージへの自信に変わった。
「よし……明日、本番じゃ……!」
凛の目は、未来のステージに向かって熱く輝いとったんじゃ。




