ハブ酒90
保存液のプールが泡立ち、叩き付けられたドラゴンを包む。
『『『『『ふむ…一瞬だけ目覚めたか……驚いたが、死体は死体だな』』』』』
プールの底に沈むドラゴンを泡が包むが、その中に、ドラゴンの口から漏れる泡は無い。
『『『『『とにかく食べよう……話はそれからだ』』』』』
『ブチュグチュ!!!!!!ブチブチブチブチブチブチ!!!!!!!!!!!!ゴクゴクゴクゴクゴクゴク!!!!!!!!!!』
怪物が、保存液の満たされるプールに顔を付けると、ドラゴンの肉を一片も残さないように、保存液ごとドラゴンを捕食する。
「うっ……」
「うぷぇつ……」
ドラゴンの亡骸がボロボロになりながら、姿が消えていく。
力無くぐったりとした遺体を、怪物は容赦無く食い千切り、喉を鳴らしながら食べ終えると、
『『『『『ふふふっ……ふっははははははは!!!!!!!!遂に喰らったぞ向こうから来たドラゴンを!!!!!!!!それもあのリディをだ!!!!!!!!』』』』』
ドラゴンが漬かっていた保存液を触れた唇を舌なめずりして、全てを味わい尽くした。
全てを味わい尽くした怪物は体を高々と立ち上げさせ、
『『『『『これで我々は新たなステージに追い付く!!!!!!!!いや!!!!!!!!我々はそのステージすらも破壊する!!!!!!!!』』』』』
天を仰いで、勝利を咆哮する。
この瞬間の為だけに、今まで生き長らえて来たと言っても過言では無い。
全ての目的を達した。
後は喰らったドラゴンが自分達の一部になるのを待つ為に、ここから立ち下がるだけなのだが、
『『『『『では喰らうとするか……もう一人のリディを!!!!!!』』』』』
もう一人の「リディ」の名を持つ者も喰らう事にする。
「逃げて!!!!!!リディさん!!!!!!」
「ミィオ!!!!!!!!美優!!!!!!!!」
狙われているのがリディさんだと気付いたミィオは、咄嗟にリディを突き飛ばす。
突き飛ばされたミィオの視界にいるのは、四人の子供達。
自分の命に代えても護らなければならないミィオに、突き飛ばされて、自分だけが生き残って……また大事な物を失ってしま……
『ドゥルルルルルルルルルルルルルル!!!!!!!!!!!!!!!!!!』
『『『『『ぐぉああぁあああぁあぁああぁあぁあぁああぁ!!!!!!!!!!!!!!』』』』』
ミィオ達が死ぬ……というその時、ガトリング砲の音が聞こえると、怪物が悲鳴を上げる。
『ドッッッォォォォスウウウウウウウウウウウウ!!!!!!!!!!!!!!!!』
怪物が悲鳴を上げて、首をくねらせたその隙に、
「火内君!!!!!!!!」
「………………ごめん……待たせた……ね」
アーマーを着込んだドラゴンが、みんなの前に現れるのであった。




