ハブ酒89
『『『『『『なんだ……なんだろうな……何か感じるぞ……』』』』』』
『ブチュブチュ…ブチュブチュ……』
龍の眼が人の顔になる。
余程気になるのか、自分達の一部をさらけ出し、ドラゴンを捕食するのも忘れて、リナ達を観察する。
「…………」
「…………」
不気味な怪物に、リナ達は息を飲んで耐えるが、
「うっ…うぐっ……」
怪物の声が聞こえてしまうミィオは吐気を覚えて、嗚咽を漏らしてしまう。
『『『『『………………………』』』』』
みんなで黙る中、一人だけ反応してしまったミィオに、化物は顔を見合わせると口を開き、
『君かい?』
口を開いて舌先を伸ばすと、その舌先も人の顔になっており、ミィオを舐めるかのように観察しようとするが、
「ひっ……ふっ!!!?」
「この子に触れてみろ殺すぞ!!!!!!」
リディが、ミィオを抱きしめて怪物から身を挺して守る。
『ふむ……そんなに大事か……』
ミィオの「殺すぞ!!!!!!」という言葉には、眉一つ動かさないが、気に留めた子供が、大人にかばわれているのには、眉をひそめて気にする。
この子にはそんなに価値があるのかと、興味が焚き付けられて、舌先がミィオに……
「リディさん……」
『リディ!!!?』
『『『『リディだと!!!?』』』』
舌先がミィオに触れるかという瞬間、ミィオがリディの名前を呼ぶと、怪物が驚愕して反応し、伸ばしていた舌が止まった矢先に、
『バッッシャァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!』
保存液に漬かっていたドラゴンが、怪物の首に喰らい付く。
『『『『『リィィイイィディィィィイイィィィィィィィィィイィ!!!!!!!!!!!!生きていたかぁぁあぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!』』』』』
『………………!!!!!!』
怪物の喉に喰らい付いた、リディと呼ばれたドラゴンは、爪も怪物の喉に突き立てて、
『ボドボドボドボドボドボド…………』
怪物の喉から黒い血を垂れ流させると、
『『『『『ぐほっ……さすがは…我々と向こうから来ただけはある……』』』』』
ガトリング砲、カノン砲を喰らった時には平然としていた怪物が、初めて苦しそうな声をあげる。
喉から垂れる黒い液体は出血、このままダメージを与える事が出来れば、怪物は死ぬかもしれないが……
『『『『『ふふふふっ……怖い怖い……死んでいても、なお喰らい付くとはな!!!!!!!!!!!!』』』』』
『バッッッゴォォォォォォォ!!!!!!!!』
目を閉じているドラゴンの体を掴むと、そのままプールの底に叩き付ける。




