ハブ酒76
(でも…そうだよな……戦闘ヘリに連れられて、どっかのヘリポートに行く訳は無いよな)
緊急事態となればどこぞの民間ヘリポートにも降りるかもしれないが、今回は素直に軍事基地に連れて来られた。
軍事基地では、誘導灯を持った兵士達が何人もいて、
『ここに着陸をするんだ!!!!』
その中の一人が、また拡声器で自分に声を掛けて来る。
まだ距離があるというのに、随分とバカデカい音を出す拡声器だと思いながらも、基地のヘリポートに近付く。
「オーライオーライ!!!!」
「ヘリは向こうに着陸してくれ!!!!」
「良いぞ!!!!そのまま!!!!そのまま!!!!」
そこで、自分の事を余程待っていたのか、まるでMVP扱いで、兵士達が迎え入れてくれる。
『バッッサァァァァァァァァァァ…………』
「こっちへ移動するんだ!!!!」
MVP扱いされる事に気が引けるが、それでも成り行きに任せて、案内されるがままに、倉庫の一角へと向かうと、
『ガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』
(なんだ‼!?)
入ろうとしていた倉庫の扉が開き、そこから、銀色のドラゴンが姿を現す。
『ガァシンッ!!!!ガァシンッ!!!!』
『グルゥゥゥゥ……!!!!!!!!』
なぜ、こんな所にドラゴンがいるのかは定かではないが、それでも目の前にドラゴンがいるのは間違い無い。
火内は、騙されたと低く唸り声を上げて、目の前に現れたドラゴンと対峙して……
「なんで、まだこんな所にいるんだ!!!!!!!!お前はもう出撃しているはずだろ!!!!!!!!!!」
『機体の整備が終わっていなくて!!!!!!!!!!』
「手を抜いて、日頃の整備をするからそうなるんだ!!!!!!機体の不備なんて、相手には有利になるだけなんだぞ!!!!!!」
『申し訳ありません!!!!!!!!』
「出れるなら出ろ!!!!出れないなら防衛に回れ!!!!」
『行けます!!!!!!!!』
「なら行け!!!!!!敵を潰して来い!!!!!!」
『了解!!!!!!』
『ガァシンッ!!!!ガァシンッ!!!!ガァシンッ!!!!ガァシンッ!!!!ガァシンッ!!!!ガァシンッ!!!!ガァシンッ!!!!ガァシンッ!!!!』
銀色のドラゴンをよく見ると、それはドラゴンを模倣した兵器で、自分の横を通って行くと滑走路に入り、
『浮遊システム問題無し!!!!!!これより出撃します!!!!!!』
鋼鉄で出来たドラゴンの羽が、淡く光り出すと浮かび上がり、そのまま、怪物がいる方角へと向かって飛んで行くのであった。




