ハブ酒69
原人の言葉に甘えて、脳がおかしくなる前に逃げ出して行く青い鳥……あれほど原人に懐いていた青い鳥であったが、思考をグチャグチャにぶち込まれては、耐え切れなかった。
(相棒によろしくな……)
あの青い鳥は他の鳥よりも賢く、体も丈夫……外に出れれば、そのまま本当の地上へと降り立ち、そのまま帰巣本能で相棒の下へと行くだろう。
(さてと……)
いきなりの「さよなら」を口から溢させる相手……原人は、息を吐いて心を落ち着かせてから、T-REXの赤い血で染まる世界を睨み、
『お前達は何者だ……』
気付い時にはいた、赤黒い人影共に敵意を向ける。
その赤黒い人影共は、赤い粘膜に包まれて動き出したゾンビとは違う、おぞましいモノ……
『バチバチ……バチバチ……』
両腕を軽く上げて、ゆったりと足を開き……体を帯電させると、いつでも戦えるというのを姿で示す。
『どうした?お前達も「何か」の類なのだろう?』
喋る事が出来無い原人とドラゴンが、思念で会話をしているのは自分達も「何か」の存在……マナを扱う者同士で、共鳴しているから喋れている。
『ごほっ…げほっ……人の場所で好き勝手……いい加減にしろよ……』
ドラゴンの方は、まだマナを理解していなくて無意識でやっているが……とにかく自分達は「何か」であり、青い鳥が喋り出したのは、マナによる共鳴が不意に起きてしまった為。
『黙らないで貰おうか、お前達が喋れて、思考があるのは分かっている……それとも消されたいか?』
赤黒い人影共を脅すように、自分の体を白く発光させて、何か喋ってみろと促すと、
『『『『『ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲホゲホゲホゲホゲホゲホゲホゲホフホフホフホフホフホフホフホ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』』』』』
『何がおかしい!!!!!!!!』
赤黒い人影共は、複数の同じ声でそれぞれが笑い始めて、ドラゴンがイラついて考え無しに突っかかろとする。
『はやるな……あんな安い挑発に乗る必要はない……どうやら、少し痛い目に合わないと真剣になれないようだな』
『バチバチバチバチバチバチバチバチ!!!!!!!!!!!!』
それに対して原人は、ドラゴンをなだめ、それから体を雷鳴化させて一歩足を前に出し……
『『『『『バッッッッギギギギギィィィィィィィィィ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』』』』』
『空!!!!!?』
『何が来た!!!!!!!!!?』
これから、しばいてやろうとした所で、空が割れる。




