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ハブ酒64

脳みそが絡み付く手で、引き千切った心臓を握り締め……このまま死ぬまで殴り付けようと拳を振り上げたが、



『下がれ!!何をして来るのか、分からないんだぞ!!』



『ちっ……』



原人の言葉に振り上げた拳を降ろし、後ろへと下がる。



(そう…それで良い……)



もちろん、この発言はドラゴンを気遣っての発言ではない、T-REXの能力を推し量る為。



『ドタン!!!!ドッタン!!!!ドタン!!!!ドッタン!!!!ドタン!!!!ドッタン!!!!』



心臓を無くしたT-REXは絶命するのではなく、心臓を無くした代わりに体を脈動させて、血を体に巡らせているかのように暴れる。



『ドタン!!!!ドッタン!!!!ドタン!!!!ドッタン!!!!ドタン!!!!ドッタン!!!!』



まだ死なない……これでは死なないT-REX。



生物兵器という命の冒涜ともいえる存在、それが最も死から遠いというのは皮肉そのもの。



『……どうやら、これでは死なないらしいな』



食べる事さえ出来れば、永遠を生きられる生物兵器、(まが)い物の神から与えられた力と命を持つ者。



『だったら、死ぬまで殴れば良い!!!!』



『気が合うな、同じ事を考えていたよ』



『ほざけ!!!!』



『ふっ……引導を渡してやろう!!!!』



その偽りの力を絶つ為に、二人はT-REXをタコ殴りにする。



タコ殴り……それだけを聞くと何だか情けなく聞こえるが、ドラゴンと雷鳴化した原人による、がみしゃらな殴りは、



『『バギバギバギバギバギバギバギバギバギバギバギバギバギバギ!!!!!!!!!!!!!!!!』』



体中の骨という骨を砕き、



『『ブチブチブチブチブチブチブチブチブチブチブチブチブチブチ!!!!!!!!!!!!』』



体中の肉という肉を断裂させ、体の中の内臓を破壊し尽くす。



一方的に殴られるT-REX。



小さい脳に、この状況を打開する方法を思い付く方法は無く、心臓を無くした肉体に反撃する余力は無く、出来る事と言えば体の再生なのだが、



『『バギバギバギバギバギバギバギバギバギバギバギバギバギバギ!!!!!!!!!!!!!!!!』』



『『ブチブチブチブチブチブチブチブチブチブチブチブチブチブチ!!!!!!!!!!!!』』



T-REXの再生よりも速く、T-REXよりも強い暴力が襲う。

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