ハブ酒37
しかも美優に至っては、パワードスーツを着用している時に使うハンドガンを所有している。
「三人とも、規律は知ってるんですよね?」
何でそんな物を持っているのかと……治安維持の為にも、民間人が銃器類を持つ事は許しておらず、軍人であろうと平時に銃を持つ事は許されない。
銃を三人がその気になれば、銃を持たない者達は一方的に殺され……
「今は緊急事態だ……後な、地上から来た連中は、何かしらを持っているぞ、自家製のボウガンとかな。お前も、せっかくの体を持っているんだから、常にパワードスーツ用のハンドガンを持つようにするんだ」
「言っとくけど、ツバメも持ってるからな。密告したら、アイツも芋づる式にバレるからな」
銃を持つ事は、鳥かごの平穏を見出す事だと忠告しようとしたが、逆に平和ボケをしているなと忠告されて、
「リナ……地上にいる人達は、いつもRLの恐怖に怯えて生きているッス……それは鳥かごに来ても、変わらないッス……」
ミィオからもやんわりとだが、リナは平和な世界にいたから、こういう事を理解出来ていないと言われてしまう。
「……リナは銃は使うスか?」
「……うぅん」
予備の銃を渡そうと、ミィオが銃のグリップをリナに向けるが、リナはそれを断り、
『バチンッ!!!!!!』
「あたしには……拳がある!!あたしの世界を……あたし達の世界を壊す者を、壊す!!!!」
自分は、ミィオ達の側に寄り添う者だと決意表明する。
「さすが人類の希望のRLH…頼もしい限りだ……」
紅の綺麗な瞳……それは焔の瞳を持った彼を思い出す……自分に協力してくれたRLH……けれど、彼を失ってしまった。
(今度は守ってみせる……)
「何か言いましたか?」
「いや、外に出よう」
失ってばかりの自分だが、これ以上は失うつもりは無い。
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銃を隠しつつ、緊急警報が鳴っているから避難すると、残りの料理をキャンセルして外に出ると、
「いつもの光景……」
仕事終わりの夜という事もあってか、外は緊急警報が鳴った事で賑わっている。
誰もRLがこの鳥かごに襲って来たと信じていない、会話の中身はどれも、もしも本当にRLが襲って来たらどうするとか、一度は戦ってみたいとか……平和ボケな会話ばかりが聞こえてくる。




