ハブ酒28
そして同時にリディの「全く違うな」の意味にも気付く。
神に愛されて与えられた美しさと言っても、決して大仰で無く傲慢では無い、その美しさを捨てて、名前すらも捨てたのは、火内に憧れて名前を騙っているのではなく、火内のようになりたくて髪を染めているのではない……自分という存在を書き換えてでも、火内でいなければならないという強い意志。
本人がやらないといけない事があるとは言っていたが、それがRLH関係だったというのは知らなかった。
「こいつもRLHなんですか?」
「……違う」
「違う?」
「あいつの目な、爬虫類と同じ楕円形の形に変わった」
「楕円形の目……爬虫類人間……こんな宇宙から線が届く所に居て、平気なんですか?」
「鳥かごは、宇宙線とかの対策もされているから、紫外線とかも平気だと思うぞ……まぁ、見た目は普通の人間だしな」
「……そうですか」
「…………」
何かちょっと…美優が言いたげにしているのは分かるが、それが何のかリディには分からず、
(リミィは、こういう話も付き合えたのかな……)
母親というのが、自分の分からない事でも、子供の為に耳を貸して聞いてあげたのではと思うと、母親になれない自分は、大人になれずに子供のままでいるというのに、
「それと、もう一つ気になる事があってな」
「もう一つ気になる事?他にも気になる事がるんですか?」
それ対して、ミィオの面倒を見る美優は社交性というのか……しっかりと相手の話を聞く。
これではどちらが子供か分からないと思いつつも、話題を切らさないようにと、新たな資料を渡して話を続ける。
「これが最近の、あいつの情報何だが」
「火内 刃に……全て変わっている?」
「そうだ、あたしが核露 雫の情報を収集したのは、火内 刃が自殺したその日。色々あって火内は最期に核露 雫に会う事を選んだ。だから、どんな関係なのか調べていたら次の日には、核露 雫は火内 刃になっていた」
「そんな簡単に出来る物なんですか?自分の情報を書き換えるというのは?」
「お前とミィオはあたしがいるから、ほぼ無理だが、下級層の人間は出来るぞ。下級層の人間は、中級、上級国民の生活の基盤だからな……大量にある消耗品が壊れても、気にしないだろ」
「本当に、ありがとうございます」
美優は、火内……自分が知っている火内の方が苦労している事に対し、自分は、リディさんに守られている事に対して感謝をする。




