ドラゴンフライ3
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『どうした最初の勢いは?』
最初の一撃は、怪物の強度を図る為に接近戦を挑み、怪物を一撃で仕留められないと分かると、その後は距離を取って戦う。
『そんなにゆっくりと戦って良いのかね?』
ドラゴンの命の灯は無限ではない、有限である。
長時間戦う事は、力を消費していく事になるのだが、
(慌てるな……)
それでも火内は焦らずに、距離を取り続ける。
『ふんっ……気に喰わないドラゴンだ』
怪物が手を振るだけで紫の雷を放たれ、それと同時に紫の液体が飛び散る。
その攻撃を避けながらも、時には浴びてしまうが、それでも体を覆う翡翠の光が護ってくれる。
蝶のようにヒラヒラと空を舞い、ドラゴンらしく力強く空を飛びながら、攻撃の一瞬を見極めて……
(もう少しなんだ……)
『心無しか、翡翠の光が弱まっていないかい?』
『なっ……!?』
『可愛い奴よのぅ!!!!』
『ぐぅぁ!!!?』
怪物の何気無い言葉に反応して、火内の羽がもたついた所に、紫の雷と液体がクリーンヒットしてしまうと、勢いで地面へと落ちてしまう。
『ぐぅっ……』
紫の雷と液体は翡翠の光が護ってくれるからダメージは無いが、圧で地面に叩き付けられた衝撃は防げていない。
ドラゴンはくぐもった声を上げながらも、態勢を整える為に立ち上がるが、
『飛んで火にいる夏の虫とは、キサマの事だな?』
火内が落ちた先にあるのは、あの大口の腹。
『避ければ周辺が消し飛ぶぞ?』
一度は傷付けた腹だが、長期戦をしていたせいで、傷が癒えてしまっている。
『ブチュブチュブチュブチュブチュブチュブチュブチュブチュブチュブチュブチュブチュブチュブチュブチュ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』
また、あの怨念のプラズマが吐かれてしまう。
『避けたら、このまま街は焼かれる』
『防げば、その力は消費される?さぁどうする?』
『くっ……』
火内は四枚羽を前に出して、その中で腕をクロスして防御の態勢に入る、その態勢は、
『良いのぅ……英雄様という訳だ』
真っ正面から、プラズマ砲を受け切るという宣言。
『ならば望み通り……』
『正面から戦おうではないか!!!!!!』
『ブチュブチュブチュブチュブチュブチュブチュブチュ!!!!!!!!!!!!!!!!!!』
大口の腹に力を込める。




