ドラゴンフライ1
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『ふふふっ……堕ちるぞ』
『我々の中で、続きを始めよう……我々の力として、我々の役に立ってくれ給え』
真っ逆さまに地上へと堕ちるドラゴン。
その時は、ほんの数十秒でしかないが、
『お前達を……』
火内の意識は覚醒し、
『ファサ…………』
体を一回転させて地上に、羽のように軽やかに降り立つ。
『まだ、動けるか……しぶといなドラゴンは』
その軽やかな動作は、まるで地上に降り立った天使のようであるが、
『完全に消し去ってやる……』
『バッッッアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!』
「力」を開放する、その姿は、世界を統べる事を許されたドラゴン。
『そ……その光は……!!!!!!!!』
先程の淡い白銀の光とは違う、翡翠の淡い緑色の光が溢れ出る。
『そ……その羽は……!!!!!!!!』
ドラゴンの翼膜の下に「力」で創られた蝶の下羽を模した羽が生まれている。
翡翠の光を纏った、四枚羽のドラゴン。
『お前は……まさか……』
怪物にはその姿に見覚えがある。
直接戦った訳では無いが、自分達の世界に突如として現れた霊能者。
『アフレクションネクロマンサーなのか!?!?!?!?!?!?!?』
異世界からやって来た能力者の通称。
それは偶々、他の世界からやって来た、他の世界の知識を持っている程度の存在のはずなのだが、
『お前はここで殺すぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!!!!!!!!!!』
怪物達にとっては、忌々しい記憶。
『バチュブチュブチュッルルゥゥゥ!!!!!!!!!!!!!』
龍の頭が、紫の雷を口から溢す程に溜めた口を開いて、ドラゴンを噛み殺そうとするが、
『パチンッ!!!!!!』
ドラゴンに触れると、一瞬火花が散り、龍の頭ごと首まで破裂する。
『こ奴……!!!!』
『ごぼぉぉおぉぉ!!!!!!!!!!!!!!』
大口の口が開き、そこから怨霊の洪水が流れ出すが、
『ブシュゥゥゥゥゥゥ…………』
火内の側に寄るだけで、怨霊の洪水は蒸発する。
『ごめんなさい……』
この怨霊の洪水が「人」の死だというのは肌に感じている。
ここで自分が「蒸発」させなければ、いつの日か魂は世界に還り、新たにこの世界に生まれ変われるかもしれなかったのに、
『あれは始末するから……』
蝶の羽を持つドラゴンが、空を舞う。




