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辺り一面何も無い少し広めの空間。

大きさで言えば大体、学校の体育館ほど。

どこにこんな大きな部屋が潜んでいたのかは分からないが、確かに(ユウ)はそこに誘い込まれていた。


「君たちは誰?やっぱり敵……だったりするのかな?」

「ご名答。僕たちはここの地区担当なのだよ。ふっふっふ」


子供っぽいその声が狐の仮面越しに聞こえる。

身長も低いから、恐らく子供か……?

身長が低めの祐よりも明らかに低いからこれで大人って言われても困るのだが、逆に地区担当、つまり幹部格に位置する人間を子供に任せるだろうか。


そんな疑問はあるものの、相手はしっかりと敵ということを答えた。

まあ、ここに味方などいるはずもないが……。

しかし、二対一は結構まずい。祐であっても幹部格二人にまとめて勝てるなどという慢心はないようだ。それが慢心で終わらないのが祐という男でもあるが。


「シオヤはどこにやったの?こっちの方に走ってきたはずだけど……。」

「シオヤっていう子は分からないかなー!私たちはあなただけを待っていたので、他の子にはきょうみないのです。」

「シオヤが来ていない……?」


今度は狸の仮面をつけた子が、祐の質問に答える。

その子によれば来ていないようだが、相手は敵だ。簡単に信用するのもどうかという話ではあるが、これ以外に信じるものはないから、取り敢えずは理解した風を装う。


シオヤも気がかりだが、今は敵二人が目と鼻の先にいる。

こっちをどうにかしないとダメなようだ。


「ねぇねぇ!祐くん、だったよね?早く戦わないの?」

「そうだよ!私たちはあなたのお相手をしてあげるためにここにいるんだから、早くしよ?」

「まあ、そうだよね……!来い!」

「「いっくよー!」」


完璧に声の揃った二人の掛け声と同時に、祐の周りに小さな光のたまが複数個、浮かび上がった。


「これに当たったらまずいよね……!」

「逃がさないよ!」


危機を感じ瞬時に跳び下がろうとするが、それは狸面の少女?によって阻止される。

"脚"が凍った。そのまま流れるように床へと広がっていき、その場から動けなくなった。


(脚が直接凍った……?単純な氷塊生成じゃなくて物質依存なのか?ひとまずそう言うつもりで立ち回るか。しかしこの光の玉は……!)


そこまで思考した状態で身体に激しい痛みが走る。

咄嗟にガードした腕は焼け焦げ、背中にも大きな爆発痕が。

人体に爆発痕という言葉を使うのかは分からないが、そうとしか思えない大きな火傷が出来ていたのだ。


「痛っ─!」

「いぇーい!かかったかかった!」

「どうだ!僕たちの連携は!」

「……強い。流石だ、地区担当に配属されるだけのことはある。恐らく狐面の君の能力は『蛍火(ホタルビ)』だろ?これを見るのは初めてではないけど、ここまでの威力は初めてかもね……」

「そうでしょ!この薬飲んだら強くなれるんだよ!はっはっはー!」


"薬"

まさかドーピング的なものがあるのか。

異能をここまで強化させるほどのものとなれば身体への負担は馬鹿にならないはず。


何回も使ったことがあると考えれば、彼らの身体は既に崩壊寸前のはずだ。

祐はその事に気付き、とある作戦に出る。


「君たちは一体、何回使ったの?その薬とやらをさ!」

「まだ初めてだよ!だから実は身体が痛くて仕方がない!」

「そう!でも私たちは痛いの得意だから我慢できるんだ!」

「それを使ったら君たちの身体は無事ではいられないはずだよ。それでも続けるの?」

「あったりまえだろー!」


交渉失敗。まだ手はあるがひとまず避けるのに専念しよう。

凍った脚は既に爆発で砕けている。狸面の方の能力は分からないから、発動させないように視界から外れようと立ち回る。

凍らせられなければ蛍火は十分に避けきれる。


と、思った矢先に今度は壁から氷の手が祐を掴み、壁に固定する。

物質依存だと思っていたのは間違いだったか。


(およよ、これはまずいな。能力の予想も外れたしそのまま捕まっちゃったし……。)


「目の前には蛍火がポツポツと……ね。」

「もっかいひっかかったー!」

「私の能力は分かってないのかな!」

「ぐっ……。」


痛いところをつかれた。

能力が分からない以上迂闊に祐自身の異能も使いずらい。

つまり生身の人間が戦ってるわけだ。


いや、別に他が生身じゃないかって言われたら違うんだけども。

能力なしで適う相手ではない。能力が有ってすら危ういというのになくても勝てるなんてなろう展開は残念ながらない。

……これはなろうに投稿しているのだけど。


今度は腕まで抑えられ、ガードすらも出来ない。

蛍火がすぐ目の前まで近付いている。こんな至近距離で爆破されると一発でお陀仏だ。


「仕方ない、そもそも能力なしで勝てる相手じゃなかったね。」


其の瞬間、腕を抑えていた氷の手が砕けて散った。

手の形はピストルに、カウボーイのように格好よく。


「これが今回の能力か、いいね」

「な、なにあれ〜……。」

「ヤバいかもね、私たち。」

「さあ、君の能力の秘密を探ろうか。」

こんばんは、Nです。

戦闘描写難しいですね。頑張ります。

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