ここが変だよ なろうゾンビ(パンデミック)テンプレ
個人的に異世界転生モノとゾンビモノは同じだと思う。
今までの常識が通じない世界へ行き、
努力もせず身についたチート能力を使い無双をし、
どんなアホな行動をしても結果オーライで
仲間を集めてチヤホヤされ、ハーレムを作り、
理想的な生活を送る
流れは異世界もゾンビも同じで、ただ舞台が現実かファンタジーか。単純に現実を元にしているとリアルに想像できるので世界設定にアラが目立って気になるのだと思う。
そんな訳でなろうゾンビ(パンデミック)テンプレで気になった点を。
1)主人公の安直なアイディアが成功する
(リアルな)サバイバルマニュアルを読んで一番記憶に残っているのは<安易な「良いアイディア」は致命的なミスになる>といった内容の警告が書かれていたことでした。
サバイバルだ!という状況で、「水が確保できる川辺にいこう」と多くの人が考え、そして川辺に人が集り暴動・死体・流行病ととんでもない事態に巻き込まれる可能性が高くなると。
パンデミック主人公が特別なのは「偶然」手に入れた特異体質が殆どで、彼の発想やアイデアが凄い訳ではありません。凡才主人公が思いつく「俺だけのグッドアイディア」は当然他人も思いついているわけです。
そんな訳で公的に推奨されている「指定の避難所へ行く」以外の行動をとる場合、同様の考えの人間が多数いる可能性や、その場合におきる問題に関する記載がないのがご都合主義。
--[追記]
結果として成功するご都合主義、ではなく、あるべき妨害や競合がいない、描写がない点を疑問に思う。
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2)都合の良い施設が付近にあり、競合者がいない
しかも、場合によっては気軽に何往復もする。
・ショッピングセンターで調達だ
ゾンビといえばショッピングセンター。ゲーム[デッドライジング]あたりからメジャーになった気がします。
でもメジャーな流れだけに人があつまり、「拠点として利用する派」と「資材調達に来た派」で殺し合いとかおきそうですよね。
・自然の家(キャンプ場)で自給自足だ
避難所に比べ備蓄が少ないため人が増えると即殺伐になると予想。
つーか、なんで近所に自然の家があるんだよ、いままでチョイ都会的な雰囲気だったのに、とか思わなくもない。
・自衛隊駐屯地で武器ゲットだぜ
え?偶然近所に自衛隊があるんですか?
遠くにあるならついた頃にはもう武器なんて残ってないでしょうに。
このアタリの突っ込みも距離感をどう処理するのか?しだいたとは思います。
50kmを簡単に行き来できて「近い」と感じられる状況なら自然の家も自衛隊もあるでしょう。しかし、燃料が貴重なパンデミック状態で100km単位の移動を軽くみる理由が必要な気がします。
3)ボクだけが特別!!
これがないと主人公たりえないので仕方ないですが。
チートな転生勇者と同じですね、この能力の付け方と理由付けが作品毎の特徴に繋がると思います。
ボクだけがゾンビにかまれても平気
ボクだけがゾンビに狙われない
ボクだけが雑魚を倒してレベルアップ
ボクだけが特別な攻撃ができる
--[追記]
「特別なのが主人公だ」というのは理解しているんですが、転生モノに比べるとモヤッっと感じることが多いんですよね。
そういえば転生モノでよくある「底辺職・落ちこぼれからの逆転」ってパターンに相当するのがゾンビモノだと見かけません。ゾンビ化した後の世界で「役ただず」と言われていた主人公が覚醒するパターンです?
転生前に底辺⇒転生でチート ではなく
転生後に底辺⇒その後チート のパターンです。
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