話し合い
Author:パッセロ
「ねぇ、次はどうする?」
ため息混じりの声で、隣に座るこいつに問いかける。するとこいつは少し唸った。
「分からない。あんたは?」
こいつは、向かいに座るそいつに問いかけた。うつらうつらと船を漕いでいたそいつは、驚いたように起きると、こっちを見た。
「え、ごめん。なんの話?」
「聞いてろよ!」
二人分の突っ込みを入れる。そして同時にため息をついた。
「全く。大切な話なんだから寝るなよ」
「うん、ごめん。で、何?」
「だから、次はどうする? って」
呆れた声で言うと、そいつは納得した顔になった。
「あ、それね。うん。わからん」
「やっぱり?」
「うん。だってさ、この選択肢は無いよ」
そいつが不満そうに首を振る。こいつもちょっと詰まらなそうな顔をした。そういう自分も、普通の顔はしてない。
「確かに、これはつまらなかったし、それもやりごたえなかった。あれは……論外だね。話にならない」
その言葉に全員が頷いた。さて、それならどうしようか? 選択肢はこれしか用意してないし、と言うかこれしかない。これから新しく見つけるのは、正直面倒だ。
「さて、どうするかな」
「あ、じゃあさ、探さずに新しい選択肢作ろうよ」
「え? どうやって?」
「簡単だよ」
そいつはニヤリと微笑んだ。
***The Next is:『日記と因果応報』