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能力主義の世界で俺は無能力者  作者: 茜猫麗華


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5/5

ジェシカの決意

陛下は剣を構えた

あの時と同じように

私と初めて対峙したときと同じように

だが

今回はお互い木剣ではなく

刀剣

ならば

「陛下本気で私と切り合うおつもりで?」

最終確認だ

あの時の約束を果たすつもりなのか

約束を覚えているのか

単純に剣を抜いただけなのか

この意図をわからない陛下ではないはず

そして次の瞬間

陛下はあの時と同じように少し笑顔を浮かべながら

「...うん、『私』として打ち合うよ」

それを聞いた瞬間一瞬涙が出かけた

あの時の約束を

ちゃんと覚えてくださっていた、

そして『私』として打ち合ってくださると約束してくださった

それなら

「私も全力でいかせていただきます!」

そう言って私はこの戦いの中一番のボルテージで構えた

そして陛下も構えを取った

「昔とは少し違うのは許してよ?」

と苦笑いで言ってきた

それに対して私は

「もちろん、承知の上です」

といい

次の瞬間

斬った

過去私が見せた中でも最速で斬った

だが

「さすが、ジェシカの剣は早いね」

そう言いながら余裕の笑みで受け止めていた

「!」

(おかしい、今の受け止め方、単純な速さじゃない、『技』によるものだ、でも、陛下はあの時以来剣の修練をしていないはず、)

「さっきも言ったでしょ?『少し違う』って」

それを聞いた瞬間いくつかの選択肢が出てきた

(まさか能力?いや、能力はあまり使いたくないと言っていた、つまり能力の可能性は低い、あの時からこっそりと修練を積んでいた?いや、政務を行いながら十の剣を作ったお方だ、そんな時間があるわけがない、となると、やはり能力、だが剣に関する能力は持っていなかったはず)

「色々考えるのはいいけどどうするかも考えなきゃだめだよ?」

そう言いながらまた剣を構えて斬ってきた

それに対して私は防御に回ったが

「っ!フェイント!」

そう、陛下は攻撃の合間にフェイントを入れてきたのだ

だが私はもうすでに防御の場所を決めて剣を構えてしまった

となると、

ギィッンと言う音が響いた

「やるねぇ、ジェシカ、」

そう言いながら剣と手刀がぶつかり合っている

私は咄嗟の判断で能力付与を手に行い強化した手刀で陛下の剣を防いだ

正直言って賭けだった

陛下の攻撃に対して能力付与した手刀程度で防げるのか

だが防げた

これでわかったことは

(能力によるものだとしても斬撃系や対応系の能力ではないこと、そしてその能力はおそらく物に付与できるようなものではないこと)

そして私はそれを踏まえて

一度斬りかかってみた

だがやはり技で防がれる

となると

「さしづめ、剣術を扱う程度の能力と言ったところですか?」

それを聞いた陛下は

「正解、よくわかったね」

そう笑顔で言ってきたが

それを気にせず斬りかかるが

ギィッン

やはり技で防がれる

「厄介ですね、まるで数十年、いや、生をすべて剣に捧げたような迷いのない太刀筋です」

やはり陛下は能力の熟練度だけでも世界屈指、

おそらく現在の世界最強にも能力一つで届きうるのでしょう

だからこそ私は彼女に忠誠を誓った

他の十の剣の者たちも、おそらくは同じ考え

だが、現代最強が負ける姿も思いつかない

だからこそ

今、十の剣は揺れている

新しき主に仕えるか

昔の主とともに時代から消えるか

だが

陛下は帰ってきた

私達の忠誠を捧げる方はただお一人

それがまた十の剣の中で決まったことだ

だからこそ、私は陛下に全力で挑み負けなければならない

十の剣がまた陛下の鞘に収まるために

だが陛下はそれを許さなかった

「ジェシカ、手加減してるでしょ」

「!?」

(やはり、陛下の慧眼は目を見張る物がある、さすが大国の名君と呼ばれた方だ)

「なぜ、そう思うんですか?」

そう聞いたら少し難しそうな顔をして

「動きかなぁ、最初は本気なのは伝わったんだけど徐々に自分が押されるように『演出』してるでしょ」

「やはり陛下にはかないませんね」

そう、私は自分が勝つという物語を斬った

そしてその上で陛下が余裕で勝つ

または私が降参する以外の物語も斬った

だから私は今、負けに近づいている

だがそれが私の望みだ

だから、陛下にも譲れない

「ですが陛下、陛下にも譲れないことはあります、ここでは陛下に勝っていただきます」

それを言った瞬間、陛下の雰囲気が変わった

「ジェシカ、私が言いたいのはそういうことじゃないよ?」

と少しの怒りと威圧をはらんだ声で

「私が本気の部下を倒せないほどに弱って見えるのかな?」

それを聞いた瞬間理解した

そして確信した

やはり我がすべてを捧げるのにふさわしいお方はこの方しかいないと

「陛下、大変失礼しました、私の判断が間違っておりました、陛下は唯一無二の皇帝、私程度で倒せるなどと、驕っておりました、」

その瞬間

私は物語の可能性の栓を斬った

もうこれで私が負けるという可能性はないに等しい

「ですからここからは、本気でいかせていただきます」

そういった瞬間だった

陛下は嬉しそうに笑みを浮かべて

「私の臣下がこれほどまでに成長するとは、とっても嬉しいよ」

と言っていたので

「私こそ、あなたのような方に忠誠を捧げることをできて、嬉しく思います」

(私の運はおそらく陛下と会うためにすべて使ってしまったのだろう、そして今回の戦い、負けることが確定した、)

そう私は思いながら

斬る能力を剣に多重付与しそのうえで能力を多重使用した

この一太刀が届くことがなければ私は負ける、だが、確実に負けるのを確信していた

そして、構えた

「いいよ、きて」

そう言われた瞬間斬りかかって

拘束にも迫らんとする勢いで剣を抜いた、だが、

「『皇帝エンペラー時間タイム』」

そう、陛下が口にした瞬間、世界がすべて陛下のために動いた

私が抜き払った剣は陛下をすり抜け

そしてその剣はどこかへ落ち

私は剣を持たずに手刀で構えたが

『ナニカ』によって構えは解かされ

陛下の一撃が私を射抜いた






「陛下は、やはり陛下ですね」

負けた私は地面に倒れながらそんなことを口にした

それを聞いた『彼女』は

「当たり前でしょ?あなた達が仕える皇帝よ?こんなこと程度で手こずるわけないじゃない」

と笑顔で言ってくれた

やっぱりだ、わたしが一生仕える方はこの方しかいない、そう思い知らされた瞬間だった

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