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72/106

72.睡眠をとらないと脳が劣化するにゃ!

「ふにゃぁぁぁぁぁああああ」

 

 マヌケな叫び声を上げながらガバァっと飛び起き周辺を注意深く観察する

 

「…そうだったにゃ。眠っていたんだったにゃ」

 

 寝起きは良い方だったと生前から自負していたマディだが、ここに来てから毎回叫んで起きている気がする。当然目覚めは最悪だ


 それもそのはず、起きているというよりは生き返っていると言った方が正しいのだから

 

「よし、さっさと水辺攻略するにゃんよ!」

 

 寝たことで気分を切り替える事が出来てたのか、前回の失敗はすっかり無かった事かの様に洞窟を駆けていく

 

 (うーん…それにしても寝たにしては、あんまり体力が回復していにゃいようにゃ気も…)

 

 しかし、あんなゴツゴツとした岩場で熟睡なんて出来ないかと考えを打ち切る

 

 (あっ、そろそろにゃ…)

 

 忘れてはならない大蛇の存在…

 

 ここで焦って音を立ててしまっては計画が台無しになってしまう

 

 (一回喰われているからにゃ)

 

 しかし、場所も対処も分かっていればどうと言う事も無い。マディは大蛇を上手くやり過ごし水辺まで到達する

 

「ここまでは順調万全、想定通りにゃ!」

 

 実際ここまでの行動は完璧だった

 慣れた場所へ行くかの様にスムースに辿り着くことが出来たと言えよう

 

 (…奴は黒い靄をばら撒いた後は何処かへ去っていくはずにゃ)

 

 忘れはしない。初めての遭遇で得た知識はマディが確信を得るには充分なモノだった

 

 やっと、この忌まわしい洞窟から出る事が出来る。そう思うと、マディは思わず駆け足で水辺へと進んで行ってしまう

 

 

 ゴゴ…

 

 

「いやったにゃあああ!これでコンプリート…にゃう?」

 

 

 ゴゴゴゴゴゴゴ…

 

 

「にゃ!?この聞き覚えのある嫌にゃ音は…」

 

「ヴァァァァアアアァアァァアアーーー!!」

 

「ふにゃああぁぁぁあぁぁぁあああーーー!!」

 

 水辺が迫上がり、突如として奴が姿を表す

 

 (ど、どどどどいうことにゃ!何故にゃ?にゃに?どーしてにゃ!?)

 

 しかし、相変わらずマディに気づいた様子は無い

 

 (これじゃまるで、初めて遭遇した時と同じにゃ…あっーーー)

 

 マディの頭の中に、ついさっき自分が思った考えが反芻はんすうした

 

 

 【寝起きは良いはずなのにーーーここに来てから、毎回叫んで起きている気がする】

 

 【起きているというよりはーーー】

 

 

 【’生き返っている’からかーーー】

 

 

 (寝たのに体力が回復してにゃかったのも…)

 

 

「もしかして、寝てる間に私ーーー死んじゃったにゃんか!?」

 

 その事に気がついたと同時に前回同様のもやが広がっていく

 

「またこれかにゃ!! もういい加減にしてにゃうぁーーーあっ」

 

 そして、そこでマディの意識は途切れた

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