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67.へびへびへび!だにゃ!

「あいててて…」


ここは何処だろう

さっきまで神様とやりとりしていたのが嘘のように辺りは静まり返っている、それに


「最後の一言…」


神様が詠唱を途中で噛んで投げやりに言い放った一言が気がかりだった

だが、今はそんな事を言ってはいられない、ともかく状況を把握しなければ


自分の中の優先順位を整理してマディは、辺りを注意深く観察する

気のせいか段々と暗闇にも目が慣れてきた気がする


「洞窟…かにゃぁ??」


ゴツゴツとした岩とそれにまとわりつく苔、時折 落ちてくる水滴

自分の記憶を頼りにこの場所に当りをつける


それにしても真っ暗だ、生き物の気配すらも感じられない


「あの神様、とんでもない所に飛ばしてくれたもんだにゃ」


もし、もう一回会う機会があったら絶対に引っ掻いてやると心に誓い、おっかなびっくりと洞窟を進んで行く


「これ、出口ちゃんとあるんだよにゃぁ?」


何処まで行っても、岩岩岩

いい加減ウンザリしてくる、たださっきとは違い、蜘蛛や蛇等の生き物は見かけるようになってきた

もしかしたら出口が近いのかもしれない


そんな最中さなか、黙々と歩くのにも飽きたので、マディは色々と自分について整理を始めた


どうして死んだのかに始まり、ここに飛ばされるまでの過程、目的と


その結果とんでもない事が判明したのだ


「私、神殺しが誰なのか、居場所も聞いていにゃい…」


しかも能力の使い方も、である


マディは絶望した、意味不明な状況に置かれている自分自身に、そして適当な神様にも


「にゃあああ、あいつ本当に神様かにゃ!? 転移させて貰っててにゃんだけど、全てが適当過ぎるにゃ!」


あまりの理不尽さに、その場で地団駄(じたんだ)を踏む


…それがいけなかった


気を取られていた所為(せい)で背後から(しの)()る影に気がつく事が出来なかったのだ


いや、気が付き振り返った時には、既に眼前に白い2つの牙と深い闇が広がっていた


そこでマディの意識は途切れた

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