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62/106

62.ミールとクラリに粛清を

こいつ等…一体今まで何処で何やってやがったんだ


「ふむ、どうやら邪魔者が来たようですねぇ…」


流石のレッドも突然の2人の来訪を予想出来なかったのか顔をしかめる


一方、そんな事態が目の前で起こっているとは、つゆ知らず


「ミールさん、本当に確かなんですか? ここに凶夜さんが捕まってるっていうのは」


「もしかして疑ってるんだよ? 本当に本当なんだよ! ていうか昨日までは確かに居たんだよ、意識を失っているみたいだったから、まぁ明日でいいかなって思ったんだけど…」


ミールの奴…

ちょっと俺への対応が雑過ぎませんかね?こっちは命がかかってるんだから、そこは起こせよ、頼むから


「でも、見るからにこの牢屋には居ませんけど…」


「「あ、もしかしてもう…」」


ミールとクラリはお互いの顔を見合わせると

全てを察したかの様に頷く


「いやいやいや、まだ死んでねーよ! ここにいるからね! 頼む気がついてくれえええぇぇ」


凶夜の必死の叫びはレッドによって張られた結界によって虚しく四散していく


「無駄ですよ、それとも分かっててやってます? 押すな押すな、的な?」


「うっせぇわ!」


なんでお前が俺の世界の鉄板ギャグ知ってんだよ


ミールとクラリは周りをキョロキョロと見回している

恐らく他の牢屋を見ているのだろう


「あっ、そう言えばここにはアプリが捕まっているんでしたよね、ちょっとからかいに行きましょうよ!なぁに、また何かあっても私の魔眼があれば大丈夫です!」


「私もあいつはムカつくから一発殴りに行きたいんだよ!」


おい、もうこれ俺の事 忘れてないか?忘れてるよね? なんなの?この娘達、馬鹿なの?


いや……しかし、このままでは唯一の希望が去ってしまうのも事実。たとえ救いようが無い馬鹿だとしても俺が助かるには、あいつ等になんとかしてもらうしか…



いや、まてよ?



うん……そうだ、これなら…


唐突に、しかし鮮明に


そうだな、これしかねぇな

凶夜は思いつきだが、これ以上の策は無いと決断する


ならば即座に行動へ移すべきだ


「マードックッ、自分自身に噛みつけぇ!」


(これなら行けるはずだっ 頼むぞ)


「はぁ? あんちゃん 何を言ってんだ、そんな事するわけな…い゛っ」


凶夜の叫びと共に、マードックに電流が走った


(マードックにはさっきマインドを仕掛けた)


俺の命令に背くと電流が流れる、マードックには悪いが…しょせん畜生だ。うん しょうがないよね。なむなむ。


これで、マードックを摘まんでいるレッドの気を反らせるはずっ……な!?


「へぇ、面白いですね」


スロットと、口にする瞬間に被せて、レッドが呟いた

そこには、軽く焦げたマードックを摘んだまま、微動だにしないレッドの姿


「なっ」


「え? あぁ、これですか? 僕の手袋ゴムなんですよね」


「はぁぁぁぁぁぁ!?そんなん聞いてないぞっ!!」


「だって聞かれてないですし」


一世一代の凶夜の閃めきと行動はゴム手袋によって摘まれたのだった



(あぁ、これマジで詰んだわ……)


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