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6.金のなる石

(/・ω・)/うおー

「ふぅ…」

 

 なんとか生き残る事が出来た、いやかなり危なかったが、もう二度とごめんだ

 

 …うん、マジで死ぬかと思った。なんなんだよあれ、異世界に来て数時間でドラゴンとエンカウントするとか、ベリーハード通り越してもはやヘルモードだぞ、初見殺しなんてもんじゃないだろ。ゲームだったら「あ、これ絶対負けイベントだわ、さっさと死んだろ」って思うところだ

 

(…にしても、あのスロットマシン…少し真面目に調べてみる必要があるよなぁ)

 

 どう考えてもドラゴンを倒せる魔法を選んで発動してたっぽいし…そもそも、威力があり過ぎる。あんなもん個人がぶっ放せるなんて普通あり得ないだろ?チートって言われればそれまでだが、はっきり言ってあんなんぽんぽん打てる自分が怖い

 

 スロットが初めて発動したのは俺がルークに吹っ飛ばされて空中に投げ出された時だろう…で、この時は空中で自分が停止するという魔法を発動したと、次がドラゴン戦…これに共通しているのは、俺が望む事もしくは俺が危機から助かるって条件でいいのかね…?ということはマシンは状況に最も適した魔法を選んで発動してくれるってことになるわけだが

 

 マジか…やっぱり考えれば考えるほど結構なチートじゃねぇか…いやそのほうが助かるんだけども

 

 しかし、コインの事もある。初めは25枚、空中停止魔法で22枚に減ったが、さっきのドラゴンで増えたのか今は40枚ある、アタリ(ボーナス)を引いた事で増えたんだろうけど、アタリがあるって事はハズレもあるって事だよな、うーむ

 

(あんまり無闇に使わない方がいいんだろうな…)

 

 コインが無くなったらスロットが使えなくなる可能性もある、よし…基本的にはスロットマシンは相手に投げてぶつける方向で使おう

 

 よくよく考えた結果、凶夜は変な方向で決心を固めた

 

 ドドドドドドドッ

 

「!…なんだこの音?」

 

 バッ

 

「キョーヤ!」

 

「うおっ」

 

 ルークから飛び降りたミールが全力で凶夜に体当たりばりの抱きつきをしてくる。それに半ば踏ん張る形で答える凶夜、ミールは腕にしがみついているため、凶夜の腕に胸が当たるが

 

 おぉ…これは!役得…ではないな、うん、無い


 無い胸のため感触は感じなかった、残念無念また来週

 

「むっ!」

 

「へっ?」

 

「キョーヤ!今、失礼な(こと)考えたんだよ!」

 

「い、いやいやいや!…思ってないですよ?いやぁーミールが無事で本当によかった!」

 

 顔に出ていたのか、ミールが鋭いのか、ともかく全力で話を逸らす

 

「ぶもももも!」

 

「お、おぉ!ルークもよかったな!」

 

 おまけ扱いで不満そうなルークも元気そうに凶夜にタックルしてくる。こいつには吹っ飛ばされてばっかりだな

 

「本当に、どうなるかと思ったよ…キョーヤ、生きててよかった、本当…うえぇぇぇぇん!」

 

「ちょっ、泣くなよ!大丈夫だって、このとーりピンピンしてるからさ」

 

「ぶもっ!?」

 

 腕をぶんぶんと振り回し、己の無事をアピールし、ついでにルークを叩いて囁かな仕返しをする凶夜。すぐさま反撃され、2メートル程吹っ飛ばされる

 

 いてて…、それにしても…あらためてドラゴンの死骸に目をやるが

 

「あんなの、よく倒せたなぁ自分でもビックリだ」

 

「うん…キョーヤ凄かったんだよ、あんな魔法見たこと無い…あっ」

 

 ミールが、はっとした顔でドラゴンの死骸を見る

 

「魔石だよ!」

 

「魔石?」

 

「そう、魔物の体内にあるんだよ、あんな大きなドラゴンだったらもの凄いモノが穫れるはずなんだよ!」

 

 魔石か…よくRPGとかであるな、つーか昔やったゲームでそんなんあったな、魔石を集めて武器作ったり魔法を開発したりして魔王を倒すやつ…あれ最後はどーなったけな、うーん

 

「キョーヤ!」

 

「おおぅ、すまんボーッとしてたわ」

 

「もー、早く行くんだよ!」

 

 ミールはルークに跨がりドラゴンの死骸の方へ走っていき、凶夜がドラゴンの死骸にたどり着くと既にミールが頭辺りをバラバラにしていた。完全にグロ注意である

 

「うへぇ、お前よく平気だな」

 

「?、解体の事なら村じゃ10歳にもなると親の手伝いでやるからコレくらい普通だよ、それに解体って言っても、キョーヤの魔法でもう結構バラバラだし」

 

「そ、そうか、10歳で解体を…」

 

 改めてここが平和な日本じゃない事を痛感する

 

 やっぱり異世界なんだよなぁ、そこは今更だけども…そんなことを考えてるうちに、ドラゴンの解体が終わりミールの手には拳大こぶしだいの美しい虹色に輝く球体が握られていた

 

「凄い、凄いよキョーヤ!こんな魔石見たこと無い…」

 

 嬉しそうに、はしゃぎまわるミール

 

「そんなに珍しいのか、よかったな…」

 

 言葉とは裏腹に凶夜は魔石に言いしれぬ不安を感じていた

 

 俺はあの魔石を”以前に見たことがある”ただし、ゲームの中でだが、中ボスクラスのドラゴンを倒して手に入れるアイテムでアイテム欄には確かに虹色の魔石と表記されていたはずだ

 

 凶夜は思案する

 

 これは偶然なのか…?

 

 それとも…いや、まだこれだけじゃ何とも言えない。もし、ゲームの通りだとしてもここが何処かは分からない、仮説を立てるならゲームを作った奴が異世界出身とか…もしくは俺がゲームの中に入ってしまったとか…実際の俺は意識不明の重体で、ゲームの夢を見ているとか…

 

 いや、止めよう考えてもしょうがない。それにこれが夢である保証なんて何処にもない、この世界で死んだら死ぬモノと思って行動した方がいいだろう、希望的観測なんて捨てるべきだ

 

 凶夜は自身の行動方針を決める、この世界で生き抜き、元の世界に戻るために…

 

 元の世界…ねぇ

 

 と、思ったが元の世界に戻っても碌な事は無さそうだなと思い直し、異世界ライフを満喫する方向で行くことにした

 

 うん、それがいい

 

「まぁ、とりあえずはミールのボルット村ってのに行ってみますか」


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