表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

57/106

57.赤髪のレッド

「なぁ、あんちゃん 流石にこれは無理があると思うんだけどよぉ」

 

 俺の格好を見たマードックが、半ば呆れたように話しかけてくる

 

「ふふふ、まぁ俺に任せておけ、完璧な作戦だ」

 

「あんちゃんを疑うわけじゃねぇんだが…これは違う意味で騒ぎになる気がするぜ」

 

 そう、今まさに! この俺が考えた大脱走作戦…

 その名も、化けネズミに襲われてさぁ大変!大作戦の実行中である

 

 簡単に言うと大鼠の着ぐるみをスロットで生成し、それを着込んで

 俺はネズミに喰い殺された事にすると言うものだ

 

 スロットで手っ取り早く檻を破壊するとかでもよかったんだけど

 後々指名手配になっても面倒だし、それならいっそ死んだ事にした方が都合がいい

 

 まぁ、この作戦を思いついたのは昔やってたゲームで似たような脱獄シーンがあったからなんだけど、タイトルが全く思い出せないんだよなぁ、その後の展開もイマイチ……

 

 うーむ、まぁなんとかなるだろ

 悩んでもしょうがないしな

 

「まぁ、見てろって あとは監視が来るのを待つだけだ」

 

「いいけどよぉ、その自信は一体どこから来るんだよ?」

 

 ネズミがぶつぶつ煩いが所詮は齧歯類だ

 この一部の穴も無いパーフェクトな作成が理解出来なくても仕方ない

 

「…なぁ」

 

「なんだよ、静かにしろ、監視が来たら暴れるんだからな こう言うのはイメージトレーニングが大事なんだよ」

 

「いや、あれ…」

 

「ん?」

 

 まったくこれから作戦実行って時に煩い齧歯類だな

 

「どうしたってんだよ、まった……く?んん!?」

 

「はろはろー!凶夜くん?初めまして…いや裁判で会ったから久しぶり…の方がいいですかね?」

 

 突如聞こえてきた声の方へ凶夜が咄嗟に振り向く

 

 確かにさっきまで誰もいなかったはずの牢獄の前には

 

「なにを固まってるんですかー?お邪魔しちゃいました? レッドさんですよ…って、あれぇ反応悪いなぁ」

 

 真っ赤な長髪の男が悪びれもせずに、にこやかに手を振りながら佇んで居た。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ