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53/106

53.この陰謀は誰のもの?

  そして話は冒頭へと戻ってくる

  

「おいぃぃぃ、それ俺じゃないから!人違いだから!お願いだから話聞いて、ギザジュウあげるからぁ!」

  

「貴様ァ!裁判長を買収する気か?罪が重くなるぞ!?」

  

「はぁ!?死刑より重い罪とか聞いた事ありませーん!」

  

  もはや子供の戯言だが、ここは生きるか死ぬかの瀬戸際だ、体裁など気にしてはいられない

  

「…ふむ、それもそうか、じゃあ刑が早めよう…あと血反吐を吐くような拷問の追加だ。どうだ?嬉しいか?」

  

「ぐっぬぬぬぬぬぬ」

  

  余りにも周りのノリや、文化が漫画やアニメで見た感じで違和感無く受け入れてしまっていたが

  ここは異世界だった…

  死刑といってもただ殺すのと拷問にかけてでは天と地の差がある

  

 (落ち着け、俺 中世ヨーロッパ的な町並みを見ると…うん、拷問すらもそのレベルに非人道的な事が予想されるね!ちくしょう異世界なんて嫌いだ!)

  

「どうだ? ん?」

  

  ライムは凶夜の煽りに対して大人の対応?で返す

  流石は、実績のある裁判長といったところか

  

「凶夜さん…私の力が及ばず、くっ」

  

「キョーヤフォーエバーキョーヤなんだよ」

  

「お前ら…」

  

  クラリとミールはどこから出したのかハンカチで涙を拭うような仕草をする

  

  こいつら…もう俺を切り捨てようとしてやがる…使えないとは思っていたがここまで薄情だとは思わなかったぞ!

  

「…そういえば、ドラゴンと遭遇した時に一目散に逃げたのは誰だったかなぁー?」

  

  びくりとミールの肩が震える

  

「あー!そういえば 団員を地面に押しつぶした極悪人がいたよなぁー?その犯人は今頃どこで何をしてるんだろうなぁ? あれは重度の傷害罪になるよなぁ?潰された奴らは腕の骨とかも折れてただろうしなぁぁぁ!」

  

  クラリが横で耳を塞ぐが、凶夜は暗い笑みを浮かべながらその手を引き剥がす

  

「…なぁ?」

  

  2人は顔を見合わせ頷くと

  

「キョ、キョーヤは犯人じゃないんだよっ! 確かに性格は悪いし、いつかなにかやらかすとは思っていたけど、流石に魔王を誕生させたり大それた事が出来るような器じゃないんだよ!」

  

  おい

  

「そ、そうです! この裁判には何か陰謀を感じますっ、貴女達がどうしても凶夜さんを犯人だと言うのなら…いいでしょう、私がこの魔眼あっ 何するんですか!ちょっと触らないでくださいっ」

  

  凶夜を捕まえていたマッチョ二人組が焦ってクラリの目を抑える

  

  (…? こいつら 魔眼を知っているのか?)

  

  通常の魔眼は完全にネタ魔法だ、それはミールが知っている事からもこの世界の常識である事は間違い無い、そして能力は"相手の能力が多少わかる程度のもの"だ。決して、″焦って止めるほどのもの″じゃない……

  

  初めから胡散臭かったが、これで確定したな。こいつらは俺を嵌めるためにこんな茶番(裁判)を用意したんだ

  

  (しかし…だとしたら何が目的だ…?)

  

「さぁ、もういいでしょう。被告人を牢へ、処刑は明日みょうにち2人は別室にでも連れて行きなさい」

  

  ライムが指示を出す

  

  ここで暴れるのは得策じゃないか?

  凶夜はマッチョに手を縛られながら考えを巡らす

  

  なぁに、牢に入れられた所でこっちにはスロットがある、これの黒幕と目的も気になるしな

  

「うぐっ」

  

  突如、凶夜の口へ猿轡さるぐつわがされる

  

  まさか声が封じられるとは思っていなかった凶夜に焦りが生まれる

  

  こいつら…スロットの事まで?マジかぁぁぁ!?これじゃ打つ手がねーじゃねーか!

  

  ずるずるとマッチョに引きずられ、法廷から退廷させられる

  

  マッチョ2人に引きずられるとかめっちゃシュールだなぁ

  あぁ、これからどーなっちまうんだ等と考えていると

  

「サイバンチョ デハ コレーデ エンザイニナッテル アプリコットサマーヲ…」

  

  そんな言葉が耳に入ってきた

  

  

  

  彼奴らの目的はアプリ…なのか?

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