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20.噂をすればゴミばかり

「まったくこれっぽっちも壊滅的に何も期待してはいなかったが、やっぱりクラリは情報無しか…」

 

「いやいやいや、まだ何も言ってないじゃないですか!」

 

「…そうだっけ?」

 

「なんですか、凶夜さんの耳は飾りですか? エルフの長~い耳か何かと交換してもらった方がいいんじゃないでしょうか」

 

 クラリが悪態を付くが、本当によく思いつくよなぁ感心してしまう

 特にエルフの耳と交換とか…ん?

 

「おい…今なんて言った?」

 

 顔がくっつかんばかりにクラリに詰め寄る

 

「え、あ、あの、もしかして怒りました? 嫌だなぁー…ほんの冗談じゃないですかぁ…」

 

 バンッ

 

 俺は思わず、オセロの置いてある机を乱暴に叩いてしまう

 

 その音にクラリとミールはビクッとし、こちらを伺っている

 

 伺っているが俺には、そんな事を気にかけている余裕は無い

 

 今クラリはなんて言った?

 

「エルフ…だと」

 

「へ?」

 

 と、素っ頓狂な声を上げるクラリ

 大方俺が怒っているとでも思ったんだろう、いや怒っている事は怒っているんだが、そんなことは些細な事だ

 

 今はそれよりもエルフだ

 

 マジか。この世界ってファンタジーぽいし、いるとは思っていたが実際にこの世界の住人であるクラリから聞くと実感が湧くなー

 

 くぅーーーっ

 やっぱりファンタジーって言ったらエルフだよな!ビバエロフ!

 

 あとオークと女騎士も是非ともいて欲しいものだが、とりあえずは目先のエルフというステキワードに全力で食らいつくのがこの俺、響凶夜だ

 

「どうしたのキョーヤ…」

 

「いや、大丈夫だ。それよりもクラリ、エルフって本当に存在するのか?」

 

 この俺の熱い情熱パトスを察されない様に冷静に行動せねば…

 変態と勘違いされたら心外だ

 特にクラリは胸の件で恐喝してくる奴だからな。こんなのがバレたら何を言われるか…

 

「え? まぁ普通にいますけど」

 

「イエスッ」

 

 ガタッ

 

「ひっ、なんなんですか一体…」

 

 おっと、いかんいかん…思わずガッツポーズをとってしまった

 ダメだ落ち着けCOOLになるんだ…頭を冷やせ

 

「あ、ああ…いやこっちの話だ。で何処に行けばエルフと会えるんだ?」

 

「なんか、まったく情報収集と関係ない気がするんですけど…西の森に集落があるはずです。この村にも時々ですけど、エルフの商人の方が来ているはずです…あ、あとは冒険者にもエルフ族は居たはずですよ」

 

 なるほど、集落で取れたモノを村に売りに来たりしてるわけか、興行って事か

 

 てか、あのゴミ溜めみたいなギルドにエルフなんて高尚なの居たか?

 

 うーむ、まったく思い出せん

 一目見たら分かると思うんだけどなー

 

 まぁいいか

 

「よし、この仕事終わったらエルフに会いに行こう!」

 

「急になんなんですか、まぁいいですけど、それでですね、話を教団に戻しますけど…」

 

 そう言うとクラリは収集した情報を話し始めた

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