『秋分』
秋分
(九月二十三日頃)は、
二十四節季のひとつで
昼と夜の長さがほぼ同じになる日です。
春分の日が、
自然を慈しむ祝日であるのに対して
秋分の日は、
亡くなった人を偲ぶ祝日です。
秋の彼岸の頃に咲く花は彼岸花
この花は、不思議とどの地方でも
秋分の日の前後に開花する。
お彼岸の頃 咲くから
死人花、地獄花、天蓋花、幽霊花、
剃刀花、狐花、狐の簪など
不吉な名前やユニークな名前がある花ですが、
葛のように精製することで
片栗粉が取れるため
家の近くに植えたともいいます。
不作でなにも食べる物がなくなったとき
最後の最期、命がけで食べる物として、
また、仏教経典では、
曼珠沙華と言います。
この名前はサンスクリット語で、
「天界に咲く花」という意味があります。
地上で祝いごとがあると、
この赤い花が天上から降ると言われています。
極楽に咲く花は4つ
曼珠沙華の他はみな、蓮の花。
虫の音色も深まりぬ
その、秋分を合図とし
闇夜に寡黙な糸を切り
日に日に色香ただよわせ
地上を朱に埋めんとす
毒々しくも華やかに
”刹那”を掻き立て咲く花を
手折りて妻の髪飾る
花火のような赤い花
まんまる月さま
みて御座る
きつねの嫁いり 秋の祝
地上の宴に赤い花………
真っ赤な紅も
艶やかに
魅せるが如く
華やかに
ながいまつ毛が
露に濡る
幾重幾度、
夢に見し
彼の花の名は、
想思華……
”幾度、生れ代わりとて
添ええぬものとを、知りながら
未練がましい吾想い”
曼珠沙華を漢字で書くと想思華
一本の茎を共有しながら、
葉と花は決して出会うことがないため、
互いに永遠に思い焦がれるという………