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Act. 12-1 とんでも腐敵な不機嫌男

 

お久しぶりです!卯月海人です!

約10ヶ月ぶりですね。ようやく連載を再開することができました。

お待ちくださっていた皆さん、本当にどうもありがとうございます。m(_ _)m

これから基本は火・木・土の週3更新でいきたいと思っています。

予定が急に変更となった場合、「小説家になろう」の活動報告のページにてご連絡させていただきますので、「あれ?」と思った時にはこちらをチェックいただくよう、よろしくお願いします。

「うずらたまごのHP」の連絡帳をチェックされてる方は、そのまま連絡帳を御覧ください。こちらは更新情報も含んだ全てをご連絡させていただいています。

一話の文字数は、一回分としては最適といわれる三千文字以内におさまるようまとめましたが、キリのいいところが見つからず、二千文字で切ったり六千文字まで書いちゃったりと相変わらずばらばらです。

短いと感じられる方には申し訳ありませんがご了承ください。

 

えっと、あと「小説家になろう」が大規模リニューアルされましたね。

まだ画面に慣れておらず、ランキングサイトの見直しもすんでません。

とりあえず「アルファポリス」をメインに考えてますが、「ネット小説ランキング」も確か小説家になろうサイトの登録が許可されるようになったんですよね。

そのうちまた登録するかもしれません。あとはいまのところNEWVELかな?

このへんを基本にゆっくり見直しをかけていきます。

なにぶんネット小説に戻るの半年ぶりなので、色々と変化してしまった状況に対応できてないです。(笑)

ランキングサイトにきちんとリンクを貼ったら、ご報告させていただきますので、また皆さん、「ぽちっとな」をよろしくお願いします。m(_ _)m

私が休載中もずっと暖かく見守ってくださっていた方々、どうもありがとうございます!

また頑張りますので、どうか応援、よろしくお願いします!

 

よっしゃー! ではいきますぜ!

 

『とんでも腐敵☆パートナー』、連載再開!

 

どうぞごゆるりとお楽しみください。('-'*)

 

<<<<  栗子side  >>>>

 

 

「ん〜〜〜」

 

 本やら服やら道具類やら、色んなものが散乱しているある意味女の子らしいあたしの部屋。

 

 まさに修羅場状態のそこで、机に向かうあたしの顔は、きっと面白百面相。

 

 午後の講義をサボり、冬コミ用の原稿を進めようと、シメ切り直前の漫画家のようないでたちでひたすらカリカリやってる午後のひとときのことだ。(良い子はマネしないでネ☆)

 

「いまいち」

 

 あたしはぼそっと呟いた。

 

 抱き合う二人の構図が微妙に気に入らない。胴体長すぎだよなぁ、これじゃあ。

 

 あたしは立ち上がり、床に置かれた原稿用紙を踏まないよう気をつけながら、本棚に手を伸ばした。

 

 バイト代で手に入れたポーズ集を取り出し、パラパラとめくり、参考にできるポーズがないか探してみる。

 

「ん〜……」

 

 でも最後まで見ても、ピンとくるポーズはなかった。残念。困ったねこりゃ。

 

 こういう時は持ってる同人誌の中から似たようなシーンを探すのが常套手段なんだけど、確かあたしと同じような体格を描く人のって、濡れ場が少なかったんだよなぁ。

 

 あ、もちろん、今書こうとしてるのはBL。男同士の濡れ場のシーンだったりして。うひひ。

 

 モデルにしてる朽木さんにポーズを頼めたらなぁ……。うーん。

 

「ちょっと裸になって四つんばいの格好してみて☆」なんて言ったら殴り倒されるだろうか。いや、それどころかベランダから放り出されるに違いない。

 

 心が狭いからな〜。朽木さんは。

 

 あたしはため息をつきながら本を棚に戻し、机の上の置時計に目をやった。

 

 3時か……。まだまだ日は高い。

 

 ちょっと今から大きな本屋さんに行って、参考にできそうなBL本を探すのも悪くないかもしれない。

 

 ベッドの上に放り出されたままのトートバッグを持ち、財布を中に突っ込んで部屋を出ようと踵を返す。

 

 と、ちょうど真向かいの壁際にある姿見に、自分の格好が突きつけるように映し出された。

 

「……」

 

 高校時代のくたびれた赤いジャージ上下。頭はぼさぼさの一本しばり。胸には『桑名』なんてネームまで入ってて。足にはもこもこのレッグウォーマー。

 

 

 えへ☆ あたしってば、何着ても超キュート☆

 

 

 ……わかりましたよ。着替えますよ。

 

 

 

 * * * * * *

 

 

 ダッフルコートにジーンズという一応普通の格好に着替えたあたしは、自転車に乗って遠くの同人誌も売ってる大型書店にまでやってきた。

 

 ちなみにコートの中はジャージのままだったりするけど、そこは乙女の秘密☆ってやつでしっかり隠せば問題ないと判断。みんなやってることだよね?

 

 漫画コーナーをぐるぐる廻り、めぼしい本をいくつかゲットしてレジに急ぐ。

 

 コミケの二週間前には印刷所に原稿渡したいんだよね。お金を惜しんでる暇はない。バイトにいそしんだおかげで財布は結構潤ってるし。

 

 それ急げー! とばかりに会計を終え、早足でエスカレーターに向かう。漫画コーナーは最上階の五階にあるのだ。

 

 と、軽快なリズムを刻みながら駆け下りてたあたしは、三階で乗り込んできた男性に体当たりしそうになり、慌てて急ブレーキ。

 

「わっ!」

 

 背後から迫ってくるあたしの勢いに気づいた男性が驚いた顔であたしを振り返る。

 

 その顔を見た途端、あたしもびっくり眼で急停止。

 

 目を丸くして固まるそのお顔。なんかつつきたくなるかわゆさに見覚えが。

 

 二階へと降り行くエスカレーターの中、一段隔てた距離であたしとその男性は揃って見詰め合った。

 

「……章くん?」

 

「グリコちゃん……だっけ?」

 

 そう。その可愛い顔立ちの男性は、元・朽木さんの愛人、沢渡章くんだったのだ。

 

「うわっ、久しぶり〜っ! どうしたのこんなところで!」

 

 本屋でどうしたっつったら「本を買った」しかないとは思うんだけど、ついこういう挨拶しちゃうよね?

 

 章くんもつられてにこっと笑う。

 

「グリコちゃんこそ。久しぶりだね。どうしたの?」

 

「本を買いにきたに決まってんじゃん」

 

 一瞬で素の顔に戻って答えたら、章くんの笑顔がひくっと固まった。

 

「……相変わらずだね、グリコちゃん」

 

 うん、まぁね。

 

 それにしてもすごい偶然だ。もう一度会いたいって思ってた章くんに会えるなんて。

 

 ため息と共にこぼす顔は相変わらず気が優しそうで。でも少し雰囲気変わったかな? と思った次の瞬間、エスカレーターの終端がきて、後ろを向いてた章くん、足のかかとにガコッと床がぶつかり、

 

「うわっ!」とか悲鳴をあげながら後ろのめりにおっとっと。

 

 思いっきりひきつった顔で、二階の床にどべしゃっと尻餅をついた。

 

「……章くんこそ、相変わらずで」

 

 変わってなくて嬉しいよ、その小動物属性。

 

 

 

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