最終話 さようならみんな
「あー、やりすぎたか」
半壊した校舎、床に倒れまくっている生徒諸君。
恐らくだがこの大地一帯が、全身から血を吹き出しながら死んでる事だろう。
何故なら、俺がやってしまったからだ。
恐らく俺も、すぐに━━と言っても半年くらいはかかるか。それくらいの時間がたてば死ぬだろう。
≪ちょっ、何やったんよ君!? 何か冥界がめちゃ忙しいんだけど!!≫
「ちょい核起爆させたった」
≪それちょいってレベルじゃねーよ!! 馬鹿ぁ!!≫
何とも気色の悪い馬鹿、文にしたらそこそこ可愛いのだが言ってるのはおっさんである、剥げ散らかしたおっさんである。もっと言うとガイア似である。
「まあいいだろう、過ぎたことは仕方がない」
≪軽い、軽いぞ主人公!!≫
「それに多分、すぐそっちに逝くだろうし」
≪まあ、食べ物も水も何もかも全滅だもんね≫
「マジでか……」
これは予想外、少なくとも飲食料は残ってると予想したのに。
仕方あるまい、餓死するよりはマシだろう。多分。
「んじゃ、今からそっち逝くわ」
≪えー……んじゃ、また転生する?≫
「断る、面倒だから。俺の魂、悪魔にでも与えとけ」
≪あー……了解≫
冥界との通信を切り、半壊した校舎の最上階へと昇る。
途中先生が死んでいたが、まあどうでもいい。
さて、この場合後ろから落ちた方がいいのだろうか? その方が恐怖心が無く死ねる気がするし。
「……意外と高いな」
いざ飛び降りようとすると、その予想以上の高さに恐怖で足がすくむ。
まあでも、いいか。すぐに死ぬんだし。
そう思いながら、空に足を延ばした。