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これからの幸せの話。

これは暗く忙しく誰も僕に見向きもしない街で、僕が幸せを見つけたお話。

あれは寒い日のことだった。全て絶望に感じていた。

帰らなきゃいけない家があること、ご飯が通ってしまう自分の喉、生きたくもないのに勝手に呼吸してしまう自分の肺。全て嫌いだった。これ以上何も楽しいことなんてないのに毎日が辛いだけ。

気づいたら海にいた。ただひたすら、ぼーっと海を眺めて一人ささやかな声でつぶやいていた。

「ここから連れ出してよ、まだみれていないことばかり。」

痛くなるほど冷たい海水が僕の体から急速に体温を奪う。

「ただ息を、食を、通して苦しいことに向かって進んでいるだけなの」

口から冷たい海水が胃のなかに入るのを感じる。そして苦しみが襲う

辛いけどこれで最後。

どこか遠いところから温かみを感じる。

気づいたら僕は浜辺にそっと横になっていた。

静かに波の音、そして優しい歌声。

「さっき口ずさんでた歌、いいよね俺も好きなんだよね」

隣には全身水浸しのボブの男が座っていた。

「ありがた迷惑だと思うんだけどさ、もうちょっと踏ん張ってみようよ」

このボブ男が冷たい海水から僕を引き摺り出したのか。

「すみませんありがとうございます。足を滑らせてしまって」

命を助けてもらった人にとてもじゃないが人生を終わらせたかったなんて言えない。

僕は誤魔化すように変な嘘をついた。

「誤魔化さなくていいよ。なんとなくわかってるつもり。疲れたんでしょ?」

図星だ、てかそんな人をよく助けるよな。しかもこんな真夜中に海にいる奴もいるんだな。

「助けてもらっといて申し訳ないんですが、図星です。もう辛いことばかりで」

ボブ男は真剣な顔で話してきた。

「俺は何がどうして辛いかなんて聞くのめんどくさい。ただ君はまだ未練が残ってる顔をしていた。」

「そんな人放っておいた方がなんか呪われそうだわ。」

笑って話していた。

「君さ友達もいないでしょ。俺が友達になるから、ちょっと付き合ってよ。」

完全に会話のペースをボブ男に取られた。唐突すぎて僕は彼のバイクに乗るしかなかった。

「どうよ気持ちいだろ。寒いか」

自分のバイクを自慢げに走らせて彼は笑っていた。

「君に幸せを教えてやるよ。」

彼の根拠もないその一言から僕の人生が動き始めた。


「どうせ暇だろ、また明日太陽が沈むぐらいの時間、ここに集合ね」

彼は別に来なくてもいいし、俺は必ずいるからと僕に伝えてから振り向きもせずバイクを走らせていった。


読んでいただきありがとうございます。れ、といいます。誤字脱字や読みにくい点がたくさんあると思いますが、温かい心で読んで頂けると助かります。物語はここからまだまだ進んでいきますのでぜひチェックお願いします。

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