一般兵士、冒険者の集いに行く
「シエナ、ここが冒険者の集まる場所?」
「そうです!ここが『冒険者の集い』です!」
シエナがふんすというかんじに腰に手を当てながら言うどうやらここが冒険者としての活動拠点らしい
「冒険者になるのは許可制なの?」
「いえ、昔は魔物を倒して素材を道具屋等で売ることで生計をたててたみたいなんですけど今は魔物の増加等の理由で国が援助を始めたみたいです」
「援助?」
「はい、依頼を受け付けてそれをこなすと報酬が支払われる仲介人みたいなものですね」
「へーじゃあこの間村に来ていた冒険者もこの『冒険者の集い』で依頼を受けてきたのかな」
「以前でしたら村に立ち寄った際にお願いされて討伐に出るのが普通てしたので討伐目的で来られたのでしたらここで依頼を受けたのでしょうね」
「なるほど」
「今はここで冒険者の証を配るのと依頼の受付位ですがいずれは世界中で依頼を受けて報酬を配る機関になればと言ってました」
「確かにこういう機関が世界中あれば冒険しやすく、人々が安全に暮らせるもんな」
「カイトくん、早速入ってみましょう!」
シエナが扉を開けると一斉に目線がこちらを向く
「シエナ、かなり注目されてるけどどうして?」
「それはですね…」
そう言いかけた所で冒険者が近づいてくる
「シエナさんケールさんお久しぶりです、この二人は
?」
「お久しぶりです、アイラさんこの二人は私達の仲間になる人です!」
周りからやっと剣士が来たか…と安心の声が聞こえた、もしかして今まで魔法使いと聖女の二人でやってきたのか?
「ケール、もしかして2人で依頼を受けてたのか?」
「うん」
「後衛二人のみって危なくないか?」
「近づく前に倒してたから大丈夫」
とドヤ顔でこちらを見る、いや駄目だろそれは
「ま、まぁこれからは前衛やるから頼りにしてくれ」
「うん」
とケールはぶんぶんと首を縦に振る
「先ずはカイトさんとジョンさんの冒険者の証を作ってもらいましょう!」
とシエナに呼ばれ受付に行く
「ようこそ『冒険者の集い』へ冒険者の証の発行でよろしかったですか?」
「お願いします」
「ではこちらをお渡ししますね」
剣と杖が交わるような絵柄をした首飾りを渡された
「依頼を発注した人はこの首飾りと依頼書を持った冒険者が来ることで依頼の受注の確認を取ることができます、冒険者は依頼者に詳しい内容の確認の後、討伐に赴き、依頼された魔物の一部を持ち帰ることで達成となります、報酬は依頼者からお受け取りください」
「わかりました」
「依頼を受けますか?」
「早速受けてみようぜ!何事も挑戦だ!」
「何にするんだ?」
「うーん、初めてだしここから近い所がいいな」
「でしたら国からの依頼がございます」
「そうなんですか?」
「ゴブリンでしたらいくらでも現れますので常に依頼がありますよ」
「ゴブリン!」
あ、まずい、カイトの憎き敵だ…
「ゴブリンは許せねぇよなぁ、相棒!?」
「お、おうそうだな許せないな」
「これ受けます!」
「ではゴブリン10匹討伐、お願いします」
「わっかりました!」
カイトが首飾りを引っ掴んで飛び出していった
「カイトさんゴブリンに恨みでも?」
「いやゴブリンの生態について調べたときに怒りが沸いたみたいで」
「不意打ちとか嫌いそうですもんね」
「俺はあいつが真っ直ぐすぎて不意打ち仕掛けられないか不安ですよ…取り敢えずカイトを追いかけましょうか」
「そうですね行きましょう!」
「うん」
俺は首飾りを受け取り外に出た、外ではカイトが早く行きたそうに待っていた
「早く行こうぜ!」
「本当にゴブリン嫌いだな」
「不意打ちは駄目だろー」
「今後こちらが仕掛ける事もあるかも知れないし覚悟したほうがいいけどなぁ」
「うぐっ、それはまぁ後々どうにかするとして、取り敢えず討伐に行こう」
「そうだな、全員何ができるか確認するのも今回の目的の一つだしな」
「私の光の属性の魔法とケールの魔法を見てくださいね!」
門番と挨拶をして街の外に出て街道を外れ森に入るとゴブリンがいるようだ
「さてどうやってゴブリンを探すかだが…」
「私に任せてください!」
シエナが目を瞑りなにか唸るようにしている、暫くしたら
「見つけました!左に3匹、右に二匹いますね!」
「おー」
「凄いなどうやったんだ?」
「魔力を広く薄く伸ばすんですそうしたら自分と異なる魔力を感じるのでそれで探知してます!」
「ジョンは魔力操作上手だから直ぐにできるはず」
「ああ、魔力操作の練習みてたもんな、今夜にでも練習してみるよ」
「そうするといい」
「じゃあ左から行くか」
「了解、カイト慎重にな」
「次は俺たちの実力を見せないとな相棒」
森の奥に進んでいくとゴブリンが3匹辺りを警戒しているようだった
「カイト行ってきたらどうだ、お前なら1対3でも勝てるだろ」
「よし行ってくるか!」
と一言言ってゴブリンの前に飛び出していった、ゴブリンが飛び掛かるのを見ると左に躱し左から横に胴体を切り切った勢いで廻りながら真ん中のゴブリンの背中を切って最後の一匹が振り向いた所に剣を喉に突き刺して倒したシエナは「お見事です!」とカイトを褒めている、カイトは照れくさそうに頬をかいている好きな子に褒められて嬉しいようだ、俺は次に行くぞと手招きした、シエナが指差した方に進むとゴブリンが2匹いた
「それじゃ、次は俺かな」
「相棒らしいところ見せてくれよ?」
「はいはい」
と言いつつゴブリンの目の前に立つ魔力を纏い身体強化をしてゴブリンが飛び掛かるのを待つ同時に飛びかかって来たのをみて右のゴブリンの棍棒はは剣で受け止め左のゴブリンが棍棒を振り下ろす前にゴブリンの顎を蹴り上げるバキッと折れる音が聞こえる先ずは一匹だな、蹴り上げた足を下ろす前に剣で棍棒を弾き、踏み込んだ後に胴体を切り裂いた、こんなものかなと考えつつ振り向くとカイトが少し引いていた、骨が折れる音は慣れてなかったかと思っていると
「ジョンお前結構攻撃的なやり方だな…」
と言っていた生きるには形振り構ってられないのでカッコつける必要はないと思うのだが…
「流石盟友」
とケールは褒めていた、あと5匹みたいだが一箇所にまとまっているらしく連携の練習をしようかと提案しようかと思っていたがケールが「まかせて」というので見守る事にした杖を振り上げ
「炎、槍、5つ」
と呟くと炎の槍が5つ現れて振り下ろすとゴブリンが炎の槍で同時に貫かれていた俺はあ然としているとケールが「どう、すごい?」と聞いてくるので素直に今度教えて欲しいとお願いした街中では危ないので旅路の途中でならということでまとまった、カイトは
「結構あっさりだったな」
「ゴブリンはこんなものだろ、数が増えたら話は別だろうけど」
「その時は私達にお任せ下さい!」
とシエナが自信たっぷりに答えていた、確かに魔法なら広範囲攻撃できそうだなと思い
「その時が来たら頼む」
と素直にお願いすることにした、目標達成したので今日はここまでにしようと言うと皆納得してくれたので帰る事にした
無事、森をでて街に戻ることができた
「ジョン、『冒険者の集い』に行こうぜ」
「了解、夜はどうする、宿に泊まるか、城に戻るか?」
「城に戻りましょう、国王に目的地を聞いてなかったので」
「なら今日は報酬を受け取ったあと城に戻ろうか」
報酬を受け取り城に戻ると王国の大臣が『冒険者の集い』はどうだったかと聞いてきたので「今回はゴブリンだったので問題なく終わりましたが村に出たブラッドベアーと比較すると強さが段違いなので強さ順に分けておくと冒険者も安全かもしれませんね」と答えておいた






