一般兵士、人を切る
魔族を倒した俺達は街に戻ると早速屋敷に戻った、玄関までいくと執事が待っていた
「お帰りなさいませ、旦那様がお待ちです、こちらへどうぞ」
前と同じ様に部屋に案内され部屋に入る
「ご苦労だった」
「魔物を呼び出していた者も倒したのでこれで、魔物に襲われる危険性がぐっと減ったと思われます」
「ありがとう助かったよ、疲れている所すまないが王都から馬車が来ているそうだ、すまないが王都に戻って貰えるか?」
「わかりました」
「また来てくれたまえ、そのときは私がこの街を案内しよう」
屋敷を出ると目の前に豪華な白い馬車が見える
「この凄く豪華な馬車は?」
「王族が乗ってる馬車ですね、普段は私達が乗れるものではないのですが…それだけ急ぎの用があるということでしょう」
「なるほど、気が引けるけど早速乗っていこうか」
王都までの道中は凄く楽だった、警護の兵士がおり自分達が夜の見張りをする必要がなくしっかりと睡眠が取ることができた
「これになれると危ないな…」
「滅多にないことですからそこまで気になさらずとも」
「折角の自由時間だ、有効に活用しようかな」
「たとえば?」
「魔力操作の練習」
「熱心ですね…」
数日後に到着し事前に話が通っていたのか直ぐに中に入ることができた
城で馬車を降り王宮内を進み謁見の間行く
「此度の討伐ご苦労だった」
「はい、帰りの馬車ありがとうございます」
「原因はなんだったのだ」
「はい、魔族なるものが魔物を召喚し街を襲わせていたようです」
「魔族か…」
「何かご存じで?」
「うむ、先日隣国ヒタム王国が何者かに制圧されてな、生き残りの話によるとそのものは自分の事を魔族だと言っていたそうだ」
「魔族は非常に強力です、4人で1体倒すのがやっとです」
「なんと、撃退したと思っていたが倒しておったのか」
「しかしこのままではまともに剣で攻撃が通りません魔法で弱らせてから出ないと傷一つつけることができません」
「ふむ、ならば新しい剣が必要だな」
「あるのですか?」
「今はないしかしヴェジェルという街は希少な鉱石や鉄などが産出される、その街であれば魔族に太刀打ちできる剣が作れるやもしれん」
「では直ぐにヴェジェルという街に向かいたいと思います」
「では頼むぞ」
謁見を終えて城を出る
「しかし魔族との戦争か…」
「いずれ魔王と戦うんだ時期が早まっただけかもしれないな」
「勝てるのでしょうか…」
「それはこれから行く街で手に入れる剣と俺達の実力次第だな」
「しかしヴェジェルまでどう行くつもりです?あそこまではかなりの時間がかかりますが」
「冒険者の集いで依頼を探す」
「なる程、護衛の依頼があれば乗せてもらえるな流石だな、ケール」
「ん」
「早速、冒険者の集いに行こうか」
冒険者の集いに行き受付嬢に護衛の依頼がないか聞くと
「丁度ヴェジェルへの護衛の依頼がありますよ」
「受ける事はできますか?」
「勿論可能ですよ」
「では受けます!」
「わかりました、依頼者はこちらになります」
「ん?ここって…」
依頼者のいる店に入る
「いらっしゃい、ん?この間の奴か剣が折れたようには見えないが?」
「いや、今回はこれを受けに来たんですよ」
そう言いつつカイトは依頼書を見せる
「おお、あんたらが依頼を受けに来たのかなら早速行こうか」
「今からですか!?」
「おう、可能な限り早く武器を輸入してくれって国からの依頼があってな」
「店番はどうするんです?」
「せがれが見てくれるよ、おい!店番たのんだぞ!」
「あいよ、親父」
店の奥から青年が出てくるどうやら店主の息子さんらしい
「それじゃ行くか」
「わかりました」
「それと俺はジェレゾってんだ、宜しくな」
「よろしくお願いしますジェレゾさん!」
早速馬車を用意したジェレゾは俺たちを載せて街を出た、カイト以外は交代しながら魔力探知で索敵をしている、カイトはジェレゾの横に座りながら目視で索敵をしている
「なぁ、坊主」
「カイトです」
「おう、すまんな、で坊主は冒険者初めて長いのか?」
「カイトです、いえ冒険者になったのは最近ですよ」
「そうか意外だな」
「意外ですか?」
「大体、新人の冒険者は手に跡が残ったりしていねぇ、たが坊主の手には昔から剣を振ってきた跡があるからな」
「この跡は子供の頃から振ってきたからですね、ジョンが剣を振り始めて、それを見てるうちに冒険者に憧れて同じ様に剣を振り始めたんです、冒険者になったのは最近ですけどね」
「そうか…じゃあ盗賊とかはあったことあるのか?」
「…ないですね」
「坊主はいざというとき人を切れるか?」
「正直自身はないです」
「そりゃそうだ、人を切れるやつなんて気がおかしいか、相当の修羅場を潜ってきたやつくらいだ」
いつも通り野営を始める、前回決めた通りの順番で見張りを始める
ケールが俺の身体を揺すり起こしてくれる、眠気覚ましに少し伸びをする
「ありがとうケール」
「ん」
「何もなかったか?」
「今のところは」
しばらく魔法についてって談笑しているとケールが
「敵、多分盗賊」
「数は?」
「3」
「片付けてくる、一応皆を起こしてくれ」
「わかった」
「それじゃ行ってくる…あ、敵の方角教えて」
「…」
眠りに行くふりをしつつ焚き火を離れ森に入る、回り道しつつ敵の背後に回る
「男が一人寝たな」
「相手は女一人だがどうする?」
「少し待とう交代かもしれない」
ケールの言う通り盗賊だった、相手はそれぞれ弓、棍棒、ナイフを持っているようだ、こっそり剣を抜き棍棒持ちの背後に回る、棍棒持ちの隣に弓使いがいるようだ、同時に仕留めるため魔法の用意をする
剣を棍棒持ちの背中に突き刺しながら左手で魔法を放つ
(水、球、設置)
「ガッ!」 「ゴボッ」
「どうした!?」
ナイフ使いがこちらに気が付いたようだ、剣を引き抜き両手持ちに変える
「てめぇ!」
ナイフを突き刺そうと突進してくる、直線的な攻撃なため横に躱すと同時に相手の腹を切り裂く相手が崩折れ落ち動かなくなる、溺れている弓使いの首を切り裂いてとどめを刺す
「ゴッ!」
「終わりだな」
茂みから出ると皆が起きていてこちらを警戒している様子だった
「ジョン敵はどうなったんだ?」
「片付けた」
「切ったのか…」
「弓矢持ちもいたからないつ不意打ちしてくるか分からなかった」
「そうか…」
「シエナさんとジェレゾさんすまなかった、いざというとき動けるようにしたかったから一度起きてもらった」
「なるほど、何時でも逃げれるようにか」
「そういうことです、今の所危険は去ったので寝てもらって大丈夫ですよ」
「そうか、なら寝させてもらおう」
「シエナさんは?」
「ちょっと眠れそうにないです…」
「カイトは?」
「俺も寝れないかな…」
「そうか、ケール眠たくなったら何時でも寝ていいからな」
「わかった」
暫くしたらケールは横になったどうやら眠るようだ
「なぁ、ジョン、人を切ったんだよな?」
「そうだな」
「負い目を感じてはないのか?」
「盗賊だからな」
「俺はまだ人を切る余裕がない、どうすればいい?」
「その時が来れば嫌でも切るときが来る、心の準備だけしとくべきかな」
「そうだよな…」
「間違っても和解しようなんて思うなよ、できる相手も居るかもしれないが基本は襲いにきたやつだからな」
「わかった」
次の日から警戒を少し強くした、警戒する人数は変わらないが何時でも起こせる位置で寝てもらうことになった、しかしそれ以降盗賊が現れることはなかった、どうやら盗賊団の一員などではなくただの盗賊だったようだ、4日ほどたった日に外壁が見えてきた、どうやらここがヴェジェルという街らしい
「やっとついたな」
「また盗賊来るんじゃないかと少しひやひやしたぞ」
「出来ればもう会いたくないですね」
「また来たら僕とジョンが蹴散らす」
「ジョンとケールに頼ってるばかりじゃなく俺も動かないとな」
「魔物との戦いのときは頼んだぞ」
「おう!」
門をくぐり街の中に入るこの街の規模とあって人が多いと思っていたが案外人が居ないみたいだ
「人があまり居ないな」
「おかしいな、ここは冒険者や鍛冶屋に関わる人達が大勢居るはずなんだが」
「ジェレゾさん取り敢えず、ジェレゾさんの目的の場所に行きましょうか」
「おう、そうだな師匠に聞けばなにか解かるかも知れねぇ」
「ジェレゾさんの師匠ですか?」
「おうよ、剣を打たせたら国一いや世界一かもしれねぇな!」
「いいですね!俺たちの剣も打ってもらえるかな」
「さあな、それは師匠の目にとまるかどうかだな」
「どんな人か気になるなそれは」
ジェレゾは馬車を預けて俺たちを師匠の店に案内した、なかなか歴史を感じる建物で何代も技術を引き継いできた店に見える
「師匠、お久しぶりです」
「おう、久しぶりだな、まともな剣は打てるようになったか?」
「まだまだ師匠には及びません」
「精進するこったな」
「はい」
「で、こいつらは?」
「今回の武器輸入の護衛です」
「そら時期が悪かったな」
「時期ですか?」
「坑道に魔物が現れてな鉱石が取れねぇんだ」
「なるほど…」
「うちも鉄が入らなくてな打ちたくても打てねぇんだわ」
「冒険者たちは?」
「どうやら手に負えないみたいでどっかに行っちまったな」
「その魔物を倒せば鉱石が取れるようになるんですよね?」
「そうだな、直ぐには無理だが用意はできるな」
「よし!俺達で倒しに行こうぜ!」
「そうだな、どの道魔物を倒しに行かないと誰にも剣を打ってもらえないだろうしな」
「坑道なら光がいりますね、私に任せてください!」
「魔法での援護なら任せて」
「お、坊主どもやってくれるのか、もし倒してくれたらお前らのための剣を打ってやるぞ」
「ほんとですか!」
「あったりまえよ!俺に二言はねぇ、必ずお前らの剣を打ってやる」
「ありがとう!早速情報収集にいくぞ、ジョン!」
「了解、では討伐したらまたきますね」
「おう、期待して待ってるぜ」
こうして坑道に現れた魔物について情報収集を始める事にした




