前語り~超越者からのメッセージ~
昔ライトノベル大賞に応募しようと思って書いてた小説が出てきたので供養がてらに投稿します。読み返したら面白かったので是非読んでください。
感想をくれると作者が喜びます。
親愛なる読者の諸君、こんにちは。ああ、私のことは気にしなくてもいい。私のこれから語ることも、無視してくれて構わない。
え? ならどうしてこんな無駄な部分を作ったかだって? そうだな、そう問われれば、それは完全なる私のエゴだ。ただ語りたいから語る。読者諸君にとっては迷惑きわまりないかもしれないが、まあ創作物というものは得てしてそういうものだ。解って欲しい。
では本題に入ろう。本題といっても、そもそもこの語り自体が脇道ではあるのだが。
これから紡がれる物語は、今まで連綿と、絶え間なく続いてきた人類の物語の、その一端だ。この物語に登場する人々の行為を後世に伝えようと筆を執ったのは確かに私だが、彼らの物語には、そこに至るまでの果てしない前日譚があり、またそれ以上の長さの後日談もある。その全てを私は知っているが、君たちは知らないだろう。
それが私の抱いた幻想ではないか、と君たちは思うだろうね。それは至極まっとうな思考だし、私としても証明する手立てがない。悲しいことにね。
しかし確かにそれは存在している。たとえ誰も覚えていなくとも、それはあるのだ。そのことを知っておいて欲しい。その一心で、私はここにこれを記すのだ。
さて、少し長くなってしまったが、私の話はこれでおしまいだ。物語を楽しんでくれたまえ。そして最後に、ほんの一瞬でも良い、忘れ去られた者達のことを思ってくれれば、私にとってこれほど嬉しいことはない。
なろうに小説投稿するのも3年ぶりとかですかね。過去作も良かったら読んでいってください。