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「はぁ~」
「深く重いため息ね。悩み事を打ち明けに来てくれたんじゃないの?」
「ん~。休みに来たの。心を休ませるの」
「あっそ。はい、コーヒー」
「ありがと」
例のごとく保健室に来たアタシを、涼子は迎えてくれた。
「…で? 恋人とは上手くいっていないの?」
涼子はどうやら、アタシが面倒な恋愛をしていると思っているらしい。
…まっ、否定はできないけどさ。
「ううん。ただ束縛が強過ぎて、ちょっと疲れただけ」
「アンタそういうタイプに好かれそうだもんね」
「そう?」
「ええ。だってわたしの親友だもの」
「涼子って束縛タイプ?」
「まあね。だから同属は受け付けないのよ」
「?」




