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「涼子…」
「何かあったら、相談しなさいね。わたしは学校よりも、美咲の方が大事なんだから」
「…ありがと。ガマンできなくなったら、相談するわ」
「ええ、待ってる。じゃね」
最後に笑顔を浮かべ、涼子は出て行った。
心配…かけさせちゃったか。
でも親友の涼子にだって、相談できない。彼のことは。
言ったら下手すれば、涼子にまで迷惑をかけてしまうかもしれない。
ブルルルッ!
またケータイのバイブだ。
メールが来ている。見てみると…。
『授業つまんない。美咲に会いたい』
…彼からだった。
アタシは思わず周囲をキョロキョロと見回した。
どこかに盗聴器か、盗撮器があるのだろうか?




