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「光栄だね。天使よりも悪魔の方が魅力的だし」
軽く笑うと、また唇にキス。
たまらなくなって、アタシは彼の背にしがみ付いた。
「じゃあこうしようか? 学校では良い子になるよ。その代わり、それ以外では悪い子でいいよね?」
問いかけるような言葉だけども、その目は否定を許さない強さがある。
思わず目を逸らすも、顎を掴まれ、視線を合わせられる。
「―返事は? 美咲。このまま教師をクビになんてなりたくないよね?」
「…ズルイわ」
「うん、ズルイね。まっ、もっともクビになってもオレは構わないんだけど。その方が美咲を独占できるんだし?」
…彼の実家はかなりの権力を持っている。
下手すればアタシ1人ぐらい消えても、どうにでもできるような力を…。
結局、辿る道は同じ。それならば…。
「…本当に真面目になるのね? 担任の先生にも迷惑をかけない?」




