ディアノイア劇場出張版(1)
〜ディアノイア劇場出張版 (1)〜
*キャラクター紹介総集編*
本編更新だと思って見に来た方、申し訳ありません。
以前から要望を幾つか頂いていた『キャラ紹介をあとがきじゃないところで纏めてやってほしい』という要望にお答えして今回は本編一部使う事になりました。
既に紹介されている物のまとめ、加筆、更にはキャラ設計コンセプトなどもちょっと付け加えて行きます。他の作品の話とかも。
別にキャラに興味ないという方や作者の独り言に興味が無い人は読み飛ばしましょう。
準備は宜しいですか? 即バックするなら今のうちですよ!
『本城 夏流』
読み方は『ほんじょうなつる』。年齢十七歳、高校二年生。新学期からは三年生になる。
キャッチコピーは捻くれものの救世主だが、実際にはそこまでひねくれてはいない。他の作品の主人公たちと比べると大分人格がまとも。
細身だが肉体は筋肉質。とある事情で家庭を離れ、親戚の武術家の家で過ごし道場に通っているのがその理由。
勉強は中の上程度で運動能力は高い。双子の妹の死の理由を知る為に幻想世界への入り口である『原書』を手にした救世主。
基本的に面倒見のいい兄貴分で、リリアを救うという役目に大人しく従事している。基本的に常識人だが、諦めてすっぱりと割り切るのは得意。
今まで自分が作った主人公の中では恐らく今の所一番無個性。その辺を今後物語りに織り交ぜて行きたいところ。
【解説】
〇〇の〜〇〇というタイトルで連載した長期シリーズの主人公の中では恐らく一番中途半端な奴。
霹靂のリイドがツンデレで銀翼の香澄はヤンデレ、こいつはヘタレと言ったところか。
元々虚幻は銀翼よりも前に構想が存在していたので僕の中では長期シリーズでは二作目の主人公というイメージが強い。
銀翼の香澄はこの夏流を凶暴化させたような性格で、二人に似通った点(家族探しや情緒不安定さ)があるのは、元々香澄の元が夏流だからだったりする。
クールでカッコイイ主人公は僕にはどうやら無理らしい。最初から完成された人格の主人公は書いてて楽しくない。ある程度情緒不安定じゃないと。でも香澄はやりすぎたと思う。
色々あってぶっ飛んだ主人公ではなく、ぶっ飛んだ登場人物の中に紛れる事が出来るような落ち着いた奴を出そうとしたのに、気づけばヘタレてた。
リイドや香澄くらいぶっ飛んでても別に良かった気もするけど、まあこれはこれでそこそこ気に入ってるから別にいっか。
『リリア・ライトフィールド』
年齢十五歳の少女。聖クィリアダリア王国のはずれにある田舎町の出身。いじめらっ子で友達いない引きこもり。
『白の勇者』と呼ばれたかつての戦いでの英雄の血族にして娘。二代目勇者として王国の英雄育成機関で鍛錬を積んでいる。
ドジで不幸で泣き虫で、しかし結局負けず嫌いで善人で空回り。ギャグマンガみたいなヒロインを作ろうとして生み出された。
自らの背負う『勇者』という役職を本当は嫌っており、どうせならばそんなものはなくなってしまえばいいとも思っている。
戦闘能力はほぼ皆無であり、父の遺品である『聖剣リインフォース』も全く使いこなせないというより振り回せない状態で、使える魔法は回復のみ。
キャッチコピーは泣き虫勇者だが、意外と根性はあるのかもしれない。序盤は夏流よりこっちの成長をメインにしたいところ。
【解説】
メインヒロイン(笑) いつも居るけど時々空気。
僕が書いてきたヒロイン象の中では異色のキャラ。そもそもこの手の奴はそんなに好きじゃない。
ベースとなったのは恐らく久遠の月に出てくるツバキというキャラ。銀翼の響も近いかな。
元々この手のキャラはヒロインにするよりも主人公にしたほうがいいと僕は思っているので、ヒロインというよりはもう一人の主人公なのかもしれない。
それにしてもこいつ、序盤の弱さはどこいったんだろう。
『メリーベル・テオドランド』
年齢十七歳の少女。出身は聖都オルヴェンブルム。捻くれものの猫好き錬金術師。
それなりに地位と名誉を持つ錬金術師一族であるテオドランド一族の末裔であり、同時に一族のつまはじき者でもある。それは性格的に他人と馴染めないからかもしれない。
錬金学科に属しているものの、手広く生産系の技術を学んでいる。自身に戦闘能力は皆無だが、錬金術を駆使した道具を駆使してある程度の戦闘は可能。
その実力は学内でも上位なのが真相だが、戦う為には大量のアイテムを消費する事やそもそも戦いは時間の浪費と考えている事から戦いは好まない。
独自の思考を持ち、他人の言動に流されない性格。冷静で可愛げのない、しかし忌憚の無い意見を述べてくれる友人として作成した。
リリアの初めての女友達である。ちなみに錬金学科一年生なのは、何度か留年しているから。学園のシステム的に進学は難しいのだが。
とある事情により研究に没頭するあまり、私生活が滅茶苦茶になってしまっている。
【解説】
自分が付き合うならこれくらいが一番丁度いい、という理想像(?)
そっけなくて気さくで物怖じせず、自分には素直になれないタイプ。自分のヒロインという形に一番近い。
初執筆だった久遠の月に出てくるヒロインに似ているけれど、案外こちらはまとも。見た目はすましているけど案外子供っぽい子。
それにしてもキャラ作りってめんどくさいから大体他の作品のキャラを流用したようなのになるんだよね……。
『リリア・ライトフィールド(聖剣解放)』
聖剣リインフォースにかかっている封印を解除した状態のリリア。
自分自身に課している魔力の枷と同時にゲインが課したリインフォースの枷を解除する事により、本来持つフェイトから受け継いだ魔力を発揮出来る。
ゲインの死後、封印は一度解放されており、再び鎖を締め直したリリアに解放の権限が委譲されている。この辺はそのうちやる事が出来ればいいなあ。
ゲルト以上の努力家であり、才能にも恵まれていたリリアはゲルトに対する負い目から力を封じて生きてきた。その為長い封印状態の代償で、解放時は上手く戦えない。
リインフォース解放状態では身体能力と魔力総量が大幅に増幅されるが、現段階ではゲルトには及ばない。聖剣の力が凄まじいだけであって、リリア自身の腕はまだそれほど高い錬度ではない。
リリアの未熟を補って余りある伝説の武具リインフォースにより、とりあえずは戦う事が出来るようになったようだが、謎の暴走など解明されていないメカニズムの多いリインフォースをリリアも夏流も危険視している。
【解説】
リリアの聖剣とVSゲルトあたりのエピソードが一番良かったんじゃないだろうか。人気のシーンとしても指折りだ。
それまでほのぼのした雰囲気だけの非常にライトな雰囲気だったシーンからいきなりドロドロの戦闘シーンに入った時、自分でも『もうほのぼのするのは限界だ』と感じたのを覚えている。
後に明らかになることだが、聖剣の中に魔王というのはどうだったんだろうか。いっぱいフラグ敷き詰めたからそんなにショックはなかったと思うけれど。
ディアノイアは元々そんなに長期連載になる予定は無く、読者数が序盤はそれほど多くも無かったので適当に切り上げる予定だった。
個人的には勇者対決くらいで第一部完、で打ち切りでもよかったなあ。
『ゲルト・シュヴァイン』
魔剣フレグランスの担い手、十五歳。リリアの幼馴染。
リリアは田舎町の生まれで育ちも田舎だが、早くに「母親を失いシュヴァイン家の近くに住んでいた過去がある。その頃リリアと知り合い、友達になった。
二人の友情は世界の声に引き裂かれ、いつの間にかリリアを強く敵視するようになっていたが、それは逆にリリアを強く認めているからである。
リリアの煮え切らない態度や怠けている様子、自分に負い目を感じている事が我慢ならず、あれこれやっちゃったおっちょこちょいの人。あと大剣でリリアぶっさす。
黒の勇者と呼ばれるもう一人の勇者だが、一つしかない勇者の席をリリアと争っている。
凄まじい負けず嫌いで努力マニア。学園内でも指折りの実力者だが、アクセルには四回負けている。あとツンデレ。リリアが幼児体系なのに比べ、こちらは……。
【解説】
作者は意図せずともメインヒロインと名高いもう一人の勇者。
レーヴァテイン書いてるときもそうだったのだが、この子はアイリスの系譜だ。アイリスも意図せず方々から人気のキャラだった。僕はこういうキャラをヒロインにすべきなのだろうか。
なんだかこういう子はあんまり幸せになれない傾向にある。だから今後もあんまり幸せな展開は待ってない気がする……。
それにしても、最初は大分クールなキャラを作ったつもりだったのに、次々にボロが出て今ではリリアに匹敵するアホの子になってしまった。大誤算である。
そういえばアイリスは妹ツンデレだった。成る程、妹ツンデレか……。言いえて妙だ。
名前の元は、『ゲルトォオオオオオッ!!』の、ゲルト。
『アクセル・スキッド』
無名の剣士ことアクセル・スキッド十八歳。実は夏流より年上。
とある事情からバイトをいくつも掛け持ちしており、将来は傭兵家業でガッツリ稼ぐ事を夢見ている。
お気楽な考え方と暑苦しい態度が特徴。リリアの駄目っぷりに惚れているが、それは恋なのかそれとも犬か猫を見るような気持ちなのかは不明。
二対のサーベルを操る剣士で、風を使った高速剣術や特殊な体裁きを得意とする。魔力を放出して敵を切り裂くとかそういうのはとても苦手だが、肌身離さず持ち歩いている剣だけは風で多少操れるようだ。
バイトばかりしていてろくにランキング対戦をしていないため順位は低めだが、ゲルトに匹敵する実力を持っている。が、あんまり強さをおおっぴらに見せびらかすのは好きではない。
ゲルトとは何度か戦った縁だが、アクセルのへらへらした態度が気に入らないのかゲルトには妙に嫌われているので、そのうちぶっさされるかもしれない。
リリアに対して、というよりも夏流にとっての兄貴分であってほしいと願う所。
【解説】
兄貴ことアクセル・スキッド。男性キャラの中では夏流より好きなキャラ。
色々あって敵だったり味方だったりハッキリしないやつだが、この手のキャラは昔から死にそうで死ななかったりする。こいつは死ぬのだろうか。
パロディな雰囲気を作るうえで重要で、若干変態チックな発言も多いが、女性からするとどうなのだろうか。結構アクセル好きだという声は多いのだが。
気のいい兄貴分と言う感じで、素直じゃない夏流や自分に自信がないリリアを上手く導いてくれる人。
男女比率は大体同じくらいにするようにしているのに、最近は女性過多の気がする。アクセルに死なれると男性比率的に困るのだ。死ぬな、アクセル。
『アイオーン・ケイオス』
学園最強の生徒にして謎多き自称二十一歳。
死術使いという二つ名と同時に限界突破者の能力も持ち合わせた天才的な魔術師。
圧倒的な強さと戦う相手に対する無慈悲の様相からアイオーンと戦いたがるのは本当に最強を目指しているゲルトとブレイドくらいのものである。
燃えるような神と金色の眼鏡、黒い服装が特徴。服は主に男物なので一見すると背丈が高い事も手伝って男のように見える事もある。
本人が先天的に持つ得意属性は炎で、主に炎の術式を好んで使用する。手にしている武器である槍は魔法媒介としての役割が強く、大地に魔方陣を描いたり術式の媒介=杖のような役割を担う事が多い。物理的攻撃手段としては中の下程度の性能しか持たない。
非常に自由人で授業に出るも出ないも気分次第。気配を消すのが得意で他人の後をつけて驚かせるのが趣味。眼鏡は伊達だが大量に同じものをストックしてある。
教師陣からも一目おかれる彼女の過去に何があったのかは不明であり、夏流に対しどんな想いを抱いているのかも不明である。
【解説】
謎多きお姉さん。アイオーンさんじゅうはっさい、じゃないよ。
二十一歳との事だが、我ながらテキトーにつけたなあ。二十一歳というとそれほど大人でもない。わりとそのへんに居るねーちゃんは二十一歳くらいだろう。
僕としてはお姉さんというとどんなに若くとも二十四歳、付き合うなら二十六くらいが丁度いい。よって個人的にアイオーンはお姉さんキャラではない。
だが主人公が十七歳である事を考慮すれば充分お姉さんだ。四つも上となればお姉さんと呼んでも差し支えないだろう。
アイオーンはお姉さんなのだろうか。宝塚みたいなキャラを出そうと思っていたのだが、お姉さんなのだろうか。これはこの作品の永遠のテーマでもある。
『ベルヴェール・コンコルディア』
ちょっと頭の悪いお嬢様。十六歳。
財力に物を言わせ、貴重な魔弾(魔術的な効果を持つ鉱石を使用した矢)を使用する後方支援の弓兵。
学園の中では強いほうだが、実際は戦闘能力よりもサポートスキルの方が豊富で得意分野である。所持する属性は水だが、ある程度他の属性魔法も使いこなす。
コンコルディア財閥といわれる魔王大戦時より存在する貴族の一人娘で、かなり自己中心的な考え方をしているが、本人に悪気はなく当たり前だと思っている。
基本的に頭が悪く、物覚えもかなり悪い。よって他人を呼ぶときは大抵『アンタ』で済ませて誤魔化そうとする傾向にある。
実力や容姿は申し分ないのだが、いかんせん頭が悪いので他の生徒からの人気は微妙である。が、逆に頭が悪く自信家なのであらゆる状況で動じずに行動出来る。
コンコルディア当主は当然聖騎士団並びに勇者のパーティーを支持せねばならない宿命にあり、現在の当主でもある彼女の父親はフェイトとも知り合いだった。
【解説】
アホの子。出番が基本的に少ない脇役。
そのうち出番も出したいのだが、エピソード的にまだ絡みがあまり無いのでフラグだけ立てて放置されてるなあ。
貴族の娘で馬鹿というのはどういう設定なのか。元々適当に作ったキャラだが、まさか頭が悪い子になってしまうとは思わなかった。
いい子だけど馬鹿だからどうにもヒロインにはなれそうにない。そのうち目立つ事が出来るだろう。
どうでもいいけど髪形は縦ロールかウェイブかの二択ですごく迷ってる。未だにきまんない。
『ブレイド・ブレッド』
明るく元気な夢見る少年、十三歳。
戦闘方法は戦士に近いが、本人はシーフ希望。盗賊であった父親の影響で、世界中の宝物を探し回るトレジャーハンターに憧れている。
明るく元気でヘコまない。少々間抜けというか天然な部分があるものの、広い世界を知りたくて腕を磨く少年である。
かなりすばしっこく、動きが早いのは軽装のお陰もあるが、彼が先天的に持つ小柄さや身軽さのお陰。同時にリリアやゲルト同様、父親から伝説の武具を受け継いでいる。
彼の父は元々ただの盗賊だったが、フェイトに叩きのめされ強引に勇者のパーティーに参入させられ、魔王の城で命を落とした。
同じく勇者のパーティーに関わりのあったベルヴェールやゲルトとは通じる物もあるのか、ゲルトやベルヴェールが珍しく気を許す相手でもある。
基本的に他人に警戒心や心の壁などを作らない純粋な気持ちで向き合う為、友人や面倒を見てくれる人は多いようだ。
【解説】
ショタ成分。でも言うほどショタではなく、悪ガキというかツッコミというか。
一応勇者部隊の中では最年少の十三歳。ゲルトよりも強く、アイオーンに匹敵するほどなのだがイマイチ全力で戦うシーンがない。
陽気で前向きな少年だが、意外とツッコミもしてくれるので動かしやすい。夢を追う、みたいなキャラは一人くらい出したかった。ファンタジーだし。
この子も今だあんまり出番ないなあ。でもそのうちブレイド盗賊団を率いる団長になれたらいいな。
それにしてもこいつの能力無茶苦茶便利だな、と思う。大分前の話だが、課外授業の日辺りでこいつが仲間を転送できるのかどうかで悩んだ事があるが、自分自身のテレポート能力は不可にした。
何故かって? それは便利すぎて色々不都合だからですよ。
『本城 夏流 (レーヴァテイン)』
テオドランド家に伝わる術式紋章レーヴァテインを刻まれた武具で武装した夏流。
本来ならば術式の発動に使うはずの紋章を自らの魔力コントロールにあてている。その為これといって強力な術式は発動出来ないが、魔力制御が向上している。
夏流が持つ高すぎる魔力は未だに本人だけでは制御が難しく、武器に頼っている。装備がナックルなのは本人が素手での格闘に慣れている為。が、剣も使えないわけではない。
過去文学少年だった夏流は家を出た後身体を鍛え、武術を学ぶ。元々何かに打ち込む性格であり家の中に閉じこもっていた反動か、腕っ節はかなり強くなったらしい。
神討つ一枝の魔剣という自らの魔力を拳に乗せ、電撃を放出する術式が唯一の放出攻撃だったが、最近は魔力操作により電撃を生む事も可能になった。
足に装備した神威双対と連携する武具、『天覧双対』は神威双対とは異なり、敵の防御術式を砕く蹴りを放つ『障害を討ち滅ぼす者』という技の術式が刻まれている。
勇者部隊として戦う事で、他の生徒からの信頼も勝ち取り救世主としてようやく歩き出した。まだまだ未熟な部分は多く、仲間に頼る面が大きいが、彼の心境も変化してきているようだ。
【解説】
パワーアップした主人公。というか、これになるまで全く戦えなかったわけだが。
武装については迷わずナックルを選んだ。剣は勇者の武器という感じだし、僕は剣より槍の方が好きだ。でも、ナックルさんはもっと好きです(引越し的な意味で)
異世界に転送された現代人がいきなり戦えるのか? その疑問に対する一つの答えとして古来より主人公が元々なんか武道やってる、という設定がある。
ちょっと武道やってるくらいで異世界で現代人がバリバリに戦えるのかどうかは正直怪しいが、永遠のアセ〇アとかみたいに最初から主人公がアホ強い能力を異世界で発揮する、見たいなもんならいいかなーと思って……。
オマケ程度に武道を嗜んでいる設定をつけたが、夏流の真面目な子の一面をサポートする設定としてはそこそこ悪くはない。
どちらにせよヘタレなので、救世主という割にはそれほど勝ってなかったりする。思えばフェンリル戦以来ろくなことがないな。
『メリーベル・テオドランド(レーヴァテイン)』
テオドランド一族に代々伝わる特殊武装構築術式レーヴァテインを刻んだ武具を装備したメリーベル。
魔物の呪いに犯された身では立ち回りも戦う事も限界があり、彼女自身が選んだ自分の戦い方は他の人間を強化する一点に尽きる。
戦闘相手を解析し、そのデータを元に最も相手に対して有効な効果を持つ武器を周囲の魔力から構築し、一時的に相手に対して最強の武器を生み出せる。
夏流の持つレーヴァテイン術式はメリーベルのものとも共鳴し、高い相乗効果を生み出す。対グリーヴァ戦では二人の魔力を掛け合わせ、聖剣リインフォースを上回る剣を一瞬だけでも創造する事に成功した。
彼女に呪いを飲ませた本人である兄を追っており、その兄の研究を止めさせる事、そして彼の呪いを打ち破る事が当面の目標である。
直、同じ呪いを受けたことからゲルトの世話をしており、姉のような気持ちを彼女に抱いている。
【解説】
レーヴァテインというと僕の中ではあのロボットになってしまう。情緒不安定なロボットだ。
テオドランド家に伝わる術式こそレーヴァテインなのだが、夏流がレーヴァテインって武器使ってるなら秋斗にはキルシュヴァッサーって武器持たせるべきなんだろうか。
メリーベルの実力は序盤で既に明らかになっているので、もう一枚上手の能力を考えなければならなかった。自分ひとりでやるには不向きな、仲間がいるからこそ真価を発揮するような都合のいい能力はないものかと考えた結果である。
所謂夏流と合体攻撃でグリーヴァを打ち負かしたわけだが、割と錬金術師っぽい能力に仕上がったのでそこそこ気に入ってる。
序盤で【メル】というあだ名で夏流が呼ぶようになる予定だったが、未だにそこまで仲良くなってねえという。
『リリア・ライトフィールド(ロギア)』
魔王ロギアを聖剣から引き出し、その身に宿したリリア。暴走しているのとは違い、この状態ではリリアにも意識は存在する。
ロギアに身を明け渡しているとは言え、その発言や言動はリリアの根本にある意識が元である。つまりリリアのもう一つの人格であり、彼女の根本にある心の代弁者であるロギアが表層に出ている状態。
それにより、暴走で仲間を傷付ける事もなく、冷静に敵に対処する事が出来る。その力は暴走状態をさらに上回り、的確な力で敵となる存在を駆逐する。
勇者フェイトにはまだ遠く及ばないものの、その力はフェンリルと互角かそれ以上にまで引き上げられる。文句無しに勇者として堂々たる戦闘力を発揮する。
ロギアにチェンジしている間は髪色が銀色に変色し、リインフォースに浮かび上がる紋章が変化する他、所有属性が変化する。
【解説】
それにしてもリリアに付加されている設定は兎に角多い。二重、三重で『一般的な勇者ではない』仕掛けを施したかったのだが、成功してるんだろうか。
勇者だの魔王だのはよく取り上げられているテーマだ。ありきたりなテーマの中で自分らしさをどうすれば出せるだろうかと考えた結果の策だが、どうなのか。
勇者なのに女の子で泣き虫でへこたれで魔王で、でも実はお姫様……どんだけぇ〜。
でも頑張る女の子はそんなに嫌いではない。不幸でも前向きに生きて行くのだ、勇者よ。
『マルドゥーク・アトラミリア』
ヨト信仰を守る聖騎士団員にして副団長。十九歳。
美形の青年で、常に神官装束と騎士の甲冑を合わせたような装備を纏っている。基本的に剣術は使わず、神官魔法により戦う。
アトラミリアという代々聖騎士団に強い影響を持つ神官の一族の息子であり、父である大神官はかつては勇者フェイトとも共に戦った過去を持つ。
その才能を引継ぎ、非常に高い魔力を持つ。学園の生徒とは異なり、オルヴェンブルムで騎士に揉まれて育ったせいか、実力は勇者部隊よりも上である。
非常に固い考え方の持ち主だが、その実市民の事を思っており、命が散る事を良しとしない義理高い男。ただしきっちりするところはしないと赦さない。
武器はヨト信仰の教えがつまった聖書。そこに記された魔力術式を発動し、戦闘する。剣と槍も一応使えるが、回復魔法と蘇生魔法を魅力に感じ、神官職についている。
直、極度のシスコンであり姉のエアリオを常に心配している。彼女の面倒を見るのが彼の役目でもあり、夏流同様苦労人。
【解説】
さて困った、名前が思いつかない……。そういう時やってしまうのが過去作品からパクることだ。某弓の名前になってしまった。
所謂眼鏡男子。真面目で口うるさくて融通が利かない典型的な委員長タイプ。でもシスコン。本当に非の打ち所がないとちょっとウザいかと思うが、結局馬鹿だと思うと安心する。
聖騎士団副団長にして十九歳という若さ。勿論親のコネである。その辺はそのうちやれたらいいと思う。
それぞれの組織、それぞれの主義、それぞれの人物という構図の中で聖騎士団と夏流たちを結ぶ重要なプロセス。活躍の場はまだ遠い。
『エアリオ・アトラミリア』
聖騎士団戦乙女部隊隊隊長。二十五歳。
マルドゥークの実の姉であり、聖騎士団団長であり大神官である男の娘。しかし団長の座はマルドゥークに継がせる気なので彼女は普通の隊長である。
戦乙女部隊と呼ばれる女性騎士のみで構成された部隊を率いる武人であり、長大な戦斧であり十字架でもある特殊な武装を運用する重騎士。
動きは重いが圧倒的な魔力障壁と一撃で大型の魔物を滅する聖戦斧を振り回し、聖騎士団の道を切り開く切り込み隊長でもある。
その勇敢な戦いぶりは聖騎士団だけではなくオルヴェンブルムの街でも有名であり、初代勇者パーティーの英雄たちに戦い方を仕込まれた過去を持つ。
重武装のわりにはおっとりした性格で常に笑顔を絶やさない美女。自主的に孤児などの面倒も見ており、アクセルにとっては育ての親であり、姉であり、複雑な想いを寄せる人物でもある。
極端にとぼけた性格の為、アクセルもマルドゥークも常に気の休まる瞬間がない。そういえばアクセルとマルドゥークはどこか似ている気もする。
【解説】
弟がマルドゥークなら、姉はエアリオだろう、という安直な発想。
ちなみにアトラミリアというファミリーネームは【ダーククロニクル】というとても古いPS2のゲームに出てくるアイテムで、考えていた時隣で弟がやり直していたという経緯がある。誰もわかんねえな。
所謂お姉さん系キャラなのだが、こいつはリアルお姉さんだ。きっとさぞかし全身女っぽい事だろう。出番はあんまりないが、アイオーンより余程お姉さんだ。
でもここまでどうにかなってしまっていると僕の手には負えない。アイオーンくらいで丁度いい。これはこの小説の永遠のテーマでもある。
というわけで、今回はここまでで。
これからはキャラは纏めて本編で紹介しようと思います。第二回がいつになるかは未定。