表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/5

プレゼンへの応用

僕と田代さん、第五弾

今回は珍しく職場での会話です

少しも違わない雰囲気をお楽しみください

田代さーん、ちょっと助けてくださいよ。

なにを?って、このプレゼン資料ですよ、昨日いつもの店で、助けてくださいって、お願いしたじゃないですか?

そしたら、『いつでもいいぞ』って気持ちよく言ってくれたじゃないですか!!

え、覚えてないんですか?

うわー、それはないですよ田代さん

僕泣きますよ、ここで。

いいんですか?

僕がここで泣いたら、明らかに田代さんが僕をいじめたと疑われますよ?

ホントにいいんですね?

え、助けてくれます?

やった、じゃあ早速……。


なんか、忘れられてるみたいなんで、最初から説明会しますね?

先ず、営業の人から客先でのプレゼンを頼まれました。

客先の要望で、若いエンジニアに話をして欲しいと言われたそうなんです。


それで選ばれたのが、僕なんだそうで、いい迷惑ですよ、ホント。

で、仕方なく資料作ってみたんですが、営業の人に即座にダメ出しされてしまいました。

『とにかく要点が分かりにくい』

だそうです。

もっと詳しくって食い下がっても、それ以上の問題は些細なことだと、追い払われました。


そんなこと、僕に言われてもどうしたらいいんだ状態なんです。

田代さん、助けてくださいよ。


え、そのプレゼン資料を見せろ?

もちろん、お見せしますよ。

なんなら、全部田代さんが書き直してくださっても……。

あ、それはダメですか。


もちろん、田代さんもお忙しいですもんね、そんな余裕ないですよね?

分かってますけど、僕もこれ助けてもらわないと、締切来週中なんです。

先に営業の人にOK貰わないといけないから、もうホントに時間ないんです。


はい、これです。

大体、僕はプレゼン資料なんて、作ったことどころか、見たことさえないんですから。

え?

ええ、それで作ってますよ?


……。


どうですか、どこが悪いですか?

え、全部?

うわ、田代さん、流石にそれはデリカシー無さすぎじゃありません?


え、プレゼン資料を見たことあるかって?

もちろん、ありません。

あ、田代さん、頭を抱えてどうしたんですか?

え、目の前が暗くなった?

そんなに、酷いですか?

ああ、そうなんですね。

そこまで酷いんだ、ショックで立ち直れないかも知れない。


ええっ、田代さんも昔プレゼンで失敗したことあるんですか?

意外ですね、田代さんて、なんでも完璧そうじゃないです?

へー、田代さんもプレゼンで失敗をねー。

え、僕のほどは酷くなかった、ですか。


あのお、それで僕のはなにがそんなに酷いのですか?

えーと、まとまり無さすぎ。

書きすぎ、ですか。


でも、プレゼン資料って、うちの製品の特徴を説明する資料じゃないんですか?

ええ?違う??


はあ、なるほど。

うちの製品の特徴を知ってもらって、発注してもらう為の資料。

ええ、それは知ってますけど?


顧客は、なにを基準に製品を選ぶか?

自分が、購入する立場なら、なにを知りたいか?

ですか……。


あ、製品の特徴を並べただけじゃダメなんですね?

相手の購買意欲を刺激する内容が求められるってことですか。

うわー、根本的な事じゃないですか。

やらかしたー。


そっかー、そういう事なら、もう一度営業さんのとこに行ってこないとですね。

これ、この前の相手のことを知るのと同じじゃないですか。

教訓が全然生きてないですねえ。


え、待て?

それは「はじめの一歩」?

なんか漫画のタイトルみたいですね(笑)

笑い事じゃない?

はい、すみません。


資料にパワポを使うのはいい、はい。

1枚の資料に、情報を詰め込みすぎ?

だって、うちの製品のいい所を沢山知って欲しいじゃないですか。

まあ、書き直すんで、顧客の欲しそうな情報をメインにしますけど、いい所は削減できません。


え、自分がこんなに沢山の情報を処理できるのか?

そんなのムリに決まって……、あ。

そういう事ですか、確かにそうですね。

つまり、訴求点を絞って説明しろってことですか。

なるほど、確かにそういう視点で見ると、この資料はダメですね。

ガックリきました。

営業さんも、この気持ちだったんですね。

あ、田代さんもですか、それは失礼しました(笑)


分かりました。

営業さんに、今度の顧客の情報もらってくるついでに、今までどんなプレゼン資料作ってきたか、サンプルあれば貰ってきます。

それを元に、自分なりのプレゼン資料を作れってことですね。


いやー、プレゼンとか全然今までの仕事と関係ないと思ってたのに、めちゃくちゃ応用だったんですね。


ありがとうございました。

もう一度、やり直してみます。

直したら、またチェックお願いしますね、田代さん!!


今回で、この物語は完結となります

なんか、書いていたら自然とここで上手く締められた感じなのです

また、ご希望でもあれば、追加で書けるかも知れません

ご感想を頂けたら、こんなに嬉しいことはありません

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ