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怒涛のソロ活(末っ子4)  作者: 夏目 碧央
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コンテンツ

 「レイジ、ジュンさんとアサヒさんがボーリングに行こうって。お前も行くだろ?」

数日後、テツヤ兄さんから電話があった。あの日以来、また運動をサボっていた俺。

「俺も行っていいの?」

ちょっと気おくれする。そりゃ、ボーリングはちょっと得意だけど。

「レイジがボーリング上手いよって言ったら、連れてきなってジュンさんが言ってくれたんだよ。」

テツヤ兄さんが言う。

「そう?それなら、行こうかな。」

という事で、テツヤ兄さんに付いて行った。

 誠会は、ジュンさん、アサヒさん、ケイタさん、ソウさん、そしてテツヤ兄さんというメンバーだった。テツヤ兄さんが一番年下である。つまり、皆さん俺より年上という事である。

 ボーリングの後も、時々誠会の何人かで、ミュージカルを観に行ったり、カラオケに行ったり、飲みに行ったりするようになった。俺がテツヤ兄さんに連れられて行くと、皆さん俺を温かく迎え入れてくれた。お互い、挨拶くらいはした事があったし、テツヤ兄さんと俺が仲良しだという事は、皆さん知っているようだった。仲良しというのが、どこまでの仲なのか、それを知っているのかどうかは、まだ聞けていないのだが。

 そんな折、あるコンテンツが公開された。誠会のメンバーで旅行に行った時の、ドキュメンタリーだ。俺の知らない所で過ごすテツヤ兄さんの姿を見るのは、怖くもあるが気になる。見ないという選択肢はない。

 早速視聴した。部屋を暗くして、大画面のテレビに映し、映画を見ているような感じで見ていた。誠会の5人のメンバーが車に乗って貸切ったコッテージへ行き、温泉や釣りやバーベキューなどを楽しむ4日間。

 だが、とても心穏やかには見ていられなかった。まず何だあのパジャマは。お揃いだと?お揃いのパジャマを着て、あーあー、テツヤ兄さんがジュンさんと同じベッドに寝て……抱き着いてるー!それから、寝ぼけているテツヤ兄さんに、起き抜けに出会ったケイタさんがハグしたし。それからソウさんが、

「どうしてテツヤは寝起きから、そんなにイケメンなの?」

なんて言ってるし、アサヒさんは、

「テツヤの目は、あーんって口を開けるみたいに開くんだな。」

なんて言ってる。なんだよー、これは何なんだ!誠会って、そんなにべったり、甘々な感じなのか?

 見終わった頃には、なぜか汗びっしょりになっていた俺。知らなかった。あの時、彼らがこんな事をしていたなんて。一緒にお風呂に入った事は、予告編を見て知っていたけれど……それを見た時には、頭にカッと血が上ったのだが。

 どうにも腹の虫が収まらない。こんな事をしていたなんて、全然知らずに俺は彼らと仲良くしようとしていたのか。自分が許せん。敵じゃないか、敵。仲間のように接していてはダメじゃないか。俺、しっかりしろ!テツヤ兄さんを取られてたまるか!

 とはいえ、最後まで観た。そして、更に気になった事がある。指輪だ。このコンテンツでは触れていないのだが、全員人差し指に指輪をはめている。それがどう見ても、全員同じ指輪だ。パジャマがお揃いなのはコンテンツ用に用意されたものだろうが、この指輪はそうではないだろう。たぶん、お揃いで買ったのだ。

 指輪……テツヤ兄さんは色んなアクセサリーをしているが、この指輪は普段つけていただろうか。付けていないのではないか。つまり、誠会のメンバーと会う時にだけつけていたのでは。

 ゆ、許せん。お揃いの指輪だなんて。恋人みたいじゃないか。……まあ、2人でというわけではないから、恋人ではないが……。怒るべきなのかそうじゃないのか、自分でも分からなくなってきた。でもとにかく不愉快だ。我慢ならん!


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