日常の思ったこと ④ 「小銭の使いどころ」
財布がすぐにぱんぱんになる。
なぜなら小銭を使わずにお札ばかりだして買い物してしまうからだ。
わたしはレジで会計時に後ろに並ばれてしまうと、「はやくはやく…急がなくちゃ、急がなくちゃ…!」と、かなりプレッシャーを感じてしまう性分である。長蛇の列であればあるほど冷や汗ダラダラになる。そのためスピーディーに会計をすませるためについお札を店員さんに渡してしまう。その結果、小銭は増えに増え続けてしまい、現在ではクッキー缶4箱ほど自宅にある。
同居人も同じ性分で、同じくお札ばかり出し続けてクッキー缶3箱ほど小銭を溜め込んでいる。箪笥の上に散らかしてある1円、5円、10円のよく出来る山をめぐり、どちらの所有物かわからなくなくなることもしばしばある。わたしの建築した小銭山を同居人が奪い、向こうのクッキー缶へ現在進行形でジャラジャラと入れているところを検挙したことも何度もある。逆も然りである。それくらい小銭が室内のあらゆるところへ散らばってしまっている。もはや由々しき自体でしかない。
重たい鉄臭いクッキー缶を運びながら、いっそ全部溶かして固めて、現代の貨幣が古代のようにデッカい貨幣になればいいのに、みんなそうしたら分かりやすいに違いないとか、無茶苦茶な考えが頭を巡ったりもする。嘘かほんとか、ATMでは小銭をもう預金できないなどの噂を聞いたりした際に同居人とともに果てしない絶望をした。ものすごい重いクッキー缶を一体どうしろと言うのか。いっそ「小銭専用レジ」など設置していただけたら喜んで活用させていただきたい。
最近ではジプロックに小銭を溜め込む知恵をつけた同居人がいた。果たして賢いのかなんなのか。持ち運んで使う気なんだろうか?と思ったら、ただクッキー缶の横に置いているだけだった。持ち運べ!使え!why?
増え続け侵食を続ける小銭問題に頭を抱えていた時、優しい祖母を思い出した。
祖母は89歳で1人暮らししている。足腰は達者で、必ず1日に1回近くの神社へ参拝に行くことを日課にしているのだ。そして必ず小銭を2枚使用する。「細かいお金あったらばーちゃんに寄越しなね」と言われたことを思い出す。おばーちゃん、いっぱいあるんだ。実は。
来月、祖母へ重たいクッキー缶の手土産がいっぱい出来たなぁと思う。喜んでくれるだろうか。中身が菓子折りじゃないことは1番に謝りたい。
みなさんも会計時にはぜひ小銭から使うことをおすすめする。本当に小銭はすぐにぱんぱんになるからだ。




