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私と親友と異世界と  作者: 秋風 薫
私と異世界
3/5

キヨ、子猿と出会う。

 視界が暗くなったから、後ろをふりむいた。

そこにいたのは、大きな口をあけた毛の生えたワニだった。


「ああーーーーーーー!!」

肩に子猿をのせたまま、思いっきり走った。狭い木々をすり抜けるのに、小柄な私の情が有利ではあるかもしれないが、絶対いずれ負ける。負けると喰われる。


「うわあーーーー!!」


足をもつれさせながら懸命に走っていると、

「キキッ」

背負っているバックパックにしがみついていた子猿が、バナナを後ろにポトッと落とした。

ワニはそれに気を取られて、匂いを嗅ぎだした。


そのすきに、できるだけ遠くに走り、何とか登れそうな気をみつけだして一気に登った。

離れてみたワニは、匂いを嗅いだだけでバナナを食べるわけでもなく、その場を去っていった。

「もう、何なのいったい。」

くわんのかーいと思ったが、考えてみればどうだっていいかもしれない。今生きていれば。


「ありがとう。君のおかげでたすかったよーー」

頭をなでると、気持ちよさそうに摺り寄せてきた。


「そういえば、君お母さんとかは?」


「キキッ、キー、キキーーッ、クワッ」


「うーーん、ごめんね、わかんないやー。行くとこないなら一緒に来ない??」


ひとりがとってもさみしいので、子猿と一緒にいたい。言葉わかんないけど、話し相手が欲しい。


「キキ」

いいよって言ってくれた気がする。


「君の名前は、今からモンチッチだ!!」


「キキキ!!キッ!」


ふざけんな!いわれた気がした。


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