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2: 旅立ち

コロナウィークですし、頑張らなきゃ……(汗)


日本語が何ヶ所かおかしかったりしますが分かりずらかったら後のパートで説明のパートを作ります!

魔勇者とは魔族の英雄のことを指す。また、人族と敵対している魔族を魔王と共に導く存在でもある。余談だが、勇者は人族の英雄を指し、人族の王と共に人族を導く存在でもある。


この二つの加護は名前が似ているが中身は全くと言っていいほど異なっている。


この世界には、火・水・風・土・闇・光の六つの精霊がいる。勇者は闇以外の全ての精霊の魔力を借りる事が出来る。逆に、魔勇者は闇の精霊限定で魔力を借りることが出来る。また、勇者(魔勇者)の加護を授かる者は精霊から愛されている事が条件でもある。


闇の精霊から愛される物は魔族である必要があったり、魔に対する適性が高くなければいけなかったりする。人族は魔に対する適性が全種族の中で最も低い。


普通は、人間である僕が授かる加護では無いのだが……神様の都合と言うのは残酷な物だなと僕は悟った。


家から窓を除くと辺りは暗闇が広がっていて、それを月の光が暗闇に囚われた世界を照らしてるように見えた。


旅の準備を済ませた僕は、十五年間共に過ごしてきた家から外へと足を踏み出した。


そして、暫く家から離れた所から家へと振り返り、心の中で呟いた。


(お父さん、お母さん。僕に何事にも打ち勝つ心の強さを、人殺しをする勇気をください。15年間見守ってくれてありがとうございました)


心の中でそう祈って再び僕は、村の門へと歩き出した。






誰もいない静かな広場を通り過ぎ、村の門へと向かって歩いた。流石にこの夜中に村を出歩く人はいなかった。


そこまで時間はかからずに村の門まで着いた。

門の前には見張りのおじさんのセシルさんが立っていた。


僕が門に近づいて行くと、セシルさんがこちらを振り返って近付いてきた。


「どうした、ロキ?こんな夜遅くに珍しいな。ん?その肩に背負っているリュックはなんだ?」

「こんばんは、セシルさん。えっと、実は………」


僕は加護のことや、これからどうするかなど取り敢えずの目的を全てセシルさんに話した。

……勿論僕が魔勇者であることは伏せた。


「ほぉ。ロキが勇者かぁ……」

「まぁ……お恥ずかしながら……」


僕がモジモジしながらそう答えると、セシルさんは豪快に笑った。


「ハッハ!そんなに恥ずかしがるなよロキ!お前は勇者なんだ、もっと胸を張れ!ほら!」


セシルさんに思いっきり背中をバシンっ!と叩かれた。叩かれた場所がジンジンして痛むが、セシルさんのその励まし方が僕には嬉しく思えた。


「いてて、ありがとうございます」

「イイってことよ!もう一発いっとくか?」

「……いえ、遠慮しておきます……」


そうかそうか!と笑いながらセシルさんは二発叩いてきた。凄く痛いです……。


「まぁ、でも良かったな!!他の勇者に負けないようにしっかりと強くなるんだぞ?頑張れよ!」

「………はい、頑張ります」


少し暗い声になってしまった。セシルさんは僕の肩には手をポンっと置いた。


「ロキ、辛くなったらいつでも帰って来い。俺たちはお前をどんな時でも歓迎するからな!」


セシルさんは、そう言って肩に置いた手で僕の肩を再びポンポンっと叩いた。


「はい。セシルさん、今までありがとうございました」


僕は頭を下げてセシルさんに感謝の言葉を伝えた。


「あ、そうだ。セシルさんちょっとお願い事をいいですか?」

「ん?どうした??」

「いえ、この手紙をシーナに会ったら渡しておいてくれませんか?」


そう呟くと、セシルさんは何かを察したのかニヤニヤとこっちを向いてきた。


「お?なんだ?そういう手紙なのか??おじさん、気になっちゃうな〜?」

「絶対に見ないでくださいね!!?」


セシルさんは手をぶらぶらと振ってわかったわかったと笑いながら答えた。


「では、またどこかで会いましょう」

「おう、次に会う時はもっと逞しくなってろよ!!」


僕は、微笑みながら頷いて、村を出た。

その後、僕は村に対して一回も振り返る事なくただただひたすらに歩き続けた。


(ごめんなさい。次に会う時は敵として逞しく出会うかもしれません。)


心の中で()()()やお世話になった村の皆に謝りながら……。





暫く歩き続けると、もう自分の村は見えなくなっていた。空を見上げると、少し太陽が昇っていた。


『これから僕の冒険が始まるんだ!って感じだね』


近くで女の子の声がした。声がした方向を見ても誰もいない。気のせいかと思って前を向き直すと、頬をペチペチと叩かれた。


『こっちこっち、肩だよー』


言われて僕の肩を見ると小さな紫色の女の子が微笑みながら僕の肩に座っていた。


『こんにちは、ロキ。やっと話せたね』


僕の肩には闇の精霊がいた。


続きます

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