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第80話 健太で遊ぶ

 残るは健太が相手している1匹のみ。健太が投げたナイフがババントの横を素通りし今度は壁に刺さった。やはりろくに練習もしていない投擲など普通に考えて出来るはずがないのは流石に健太もわかったと思うんだが、中々諦めが悪く健太は投げてしまったナイフを拾いに走っていった。ババントはそんな健太をまるで馬鹿にでもしているかのようにすぐ目の前をふらふらと飛び回っている。


「もう…私が倒しちゃってもいいかな?」

「いや、これは絶対俺が倒すからっ」


 たまにババントに体当たりされよろけつつもナイフを回収した健太はそのままナイフを横へ振り切った。すっかり油断していたババントはそのナイフに触れてしまい、羽に傷でもついたのかその場にぽとりと落ちた。


「ふっふっふ…これでもう逃げられないぞ!」


 健太はそういいそのままナイフで止めを刺すのかと思いきや、何故か距離を開け投擲の練習を始めた。逃げられなくなったババントはたまったもんじゃないだろう。いつそのナイフが自分に刺さるかどうかとか気が気でない状態だ。


「残酷だなぁ~…」

「魔物に同情しちゃいますね」

「こうでもしないと投げて倒せないんだからしかたないだろっ」


 まあ実際魔物にそういった感情があるのかどうかは知らないんだが、すっかり観戦モードに切り替わった俺とファーナさんは壁際によってそんな様子を眺めていた。


「『くっ殺すなら一気にやってくれっ』」

「『こうやって私をもてあそぶのね…ヨヨヨ』」

「そこうるさいっ!」


 健太をからかうのは面白いな。まあそんなことしている間にどうやら仕留めることが出来たみたいだが、こんなんじゃ普通に使うことは出来ないだろうな。大人しく2本振り回せばいいのにと思う。


 再び俺達は4階層を進み始めた。まだババントにしかあっていないが今まで1種類だけということがなかったのでまだ他に種類がいるだろう。健太にはそっちでがんばってもらうとして、俺とファーナさんでババントは相手にすることにした。それから数匹ババントを仕留めたところで角を左へと曲がる。するとそこには2本足で歩いている魔物と思われる生き物に遭遇した。その見た目は人の形に似ており、手足がやせ細り体全体が緑色で、鼻と耳が尖っていた。


「うえっ…?」


 その魔物を見たファーナさんが妙な声を上げる。もちろん俺と健太も始めてみる人型に困惑している。でもそんなことは相手には関係なくその魔物は俺達を一瞥するとファーナさんに狙いを定めそのまま飛び掛ってきた。


「き…きゃあああああっ」


 ファーナさんと魔物はそのまま倒れるように転がり、そして動かなくなった。どちらがとは言うまでもないが動かなくなったのはもちろん魔物のほうだ。

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