第19話 ダンジョン支度
次の日また俺が朝食を食べようと台所へ向かうとすでに健太がいて先に朝食を食べていた。おまえはいい加減自分の家で食べてこいよとほんと言いたい。
そんな健太を横目で眺めながら俺も朝食を食べる。今日はベーコンエッグとレタスのサラダにロールパンだ。パンの真ん中を切り開き卵もサラダも挟んでサンドウィッチにして食べてしまう。よく行儀が悪いと言われるがこの方が食べるのが早く済み効率的だと思う。
朝食を食べ終えると健太がくいっと親指を背後に向けた。背後には窓がありその外には俺の部屋であるプレハブ小屋が建っている。つまりダンジョン行くぞと健太は言っているのだ。流石に他の人の前でダンジョンのことを言わないだけの頭はあったようで安心した。
こんなことを親に話そうものなら病院へ連れて行かれてしまうだろう。貴重な夏休みを病院で過ごすという無駄な時間には割きたくないしな。
プレハブの前に来ると中には入らず、今日は少し長くダンジョンでレベル上げをし、少し先へと進んでみたいと健太が言い出した。もちろん無理なく進めるのならそれでもいいと思うのだが、今のところ見かけたスライムは2種だけだ。もしかすると他にも別のスライムがいるかもしれないし、それ以外に合う可能性もある。
スライム博士が他の魔物もある程度わかっているといいのだけど…まあ俺だってゲームの知識くらいしかないのだから期待するだけ無駄なきもした。
家から近い場所にあるコンビニによって俺達は食料を調達した。…といっても簡単に食べられるおにぎりとかパン…あとはいつもの携帯食料くらい。それに水のペットボトル…は買うのがもったいないのであらったペットボトルに水を詰めて、それとは別に俺はリンゴのジュースを買った。甘いものもあると疲れとか取れそうだしな。
それらをリュックに詰め、プレハブの鍵を開けドアノブを回し中へと入る。まだ朝だと言うのにすでにプレハブの中はかなり暑くなっていた。
プレハブに置いたままにしてある武器などを装備し、俺達は階段を地下へと進みタッチパネルの前に立つ。入り口を開ける前に『言語理解』をオンにするためにステータスチェックをするとどうやら俺はレベルが1つ上がっていたらしい。
名前:神崎由緒
性別:男
年齢:17
レベル:2
体力:28/28
魔力:16/16
筋力:19
知力:13
速さ:11
物防:4
魔防:1
スキル:言語理解(off)
魔法:なし
うーん…確かに全部少しずつ上がっているがあまり強くなった気はしないな。ちなみにしっかり狩りをしていた健太のレベルは5だそうな。まあがんばれ。




